青森のうまいものたち

弘前市の市街地から県道3号線を岩木山方面に走っていくと、右手に、色鮮やかな看板が目印のアグリマーケット「四季彩館」が見えてきます。この直売所はJAつがる弘前が運営しており、JAの組合員である旧岩木町地域の農家約130名で構成する「四季彩館友の会」の会員が出荷する新鮮な野菜や果物のほか、惣菜、漬物類、花きなどを販売しています。

　野菜については、特に新鮮さと品質にこだわって販売しており、朝に運び込まれた新鮮な野菜が、万が一売れ残った場合は、閉店後、会員自らが持ち帰ることにしています。また、直売所の商品であっても、大きさや形が揃ったものを出荷するよう会員に徹底し、スタッフがチェックしたうえで販売しています。

　なお、冬場の野菜については、ハウス栽培のホウレンソウやコマツナなど限られた品目だけになるため、全国各地のJAとの商品交流によって品揃え確保に努めています。ちなみに、当JAからは、主に県産りんごを提供し、他県のJAからは野菜のほか、デコポンやいよかんなど温暖な地域で栽培される果物を仕入れています。

　店内には、JAつがる弘前が開発したオリジナル商品も多数取り揃えられており、中でも「林檎四季（リンゴジュース）」のほか、“嶽きみたっぷりコロッケ”や青森県産りんごを使った“りんごたっぷりハンバーグ”などが、来店者の人気を集めています。この他、りんごを使ったスイーツも販売されており、地元産米「つがるロマン」の米粉を練り込んで作ったパイ生地で県産りんごの蜜漬スライスとカスタードクリームを包んで焼き上げた“アップルクーヘン”や、小判型のベイクドチーズケーキの表面に県産りんごの蜜漬スライスをトッピングした“アップルフロマージュプティ”は、県外からも引き合いが多いことから、専用化粧箱の詰め合わせギフトセットで全国発送も行っています。

　さらに、この施設では、海から離れているという地域の特性を考え、「海鮮市場」（販売業者：（株）中山水産）を併設し、その日水揚げされた新鮮な青森県産の魚介類のほか、全国各地で水揚げされた魚を販売しています。中でも、近畿大学水産研究所が養殖した「近大マグロ」は、天然マグロに引けを取らない美味しさと珍しさで、最近、人気の商品となっています。

　このほか、お客様へのサービスとして、毎月5の付く日（5日、15日、25日）には「5の日セール」を開催し、毎回目玉商品を用意して通常価格より安く販売しています。さらに、8月にはお盆セール、9月には秋彼岸セール、11月には感謝祭、12月には年末セールを開催し、JAオリジナル商品などを特別価格で安く販売するなど、誘客に努めています。

　四季彩館を運営管理するJAつがる弘前の担当者に今後の抱負をお聞きしたところ、「限られた売場スペースではあるがレイアウトの工夫、また農産物の作付品目の拡大など、会員と一緒に取組むことにより、さらに会員の所得向上につなげていきたい。」と話してくれました。

　弘前方面を訪れた際は、是非足を伸ばしてお立ち寄りください。
（2012/7/30登録、2015/08/10一部修正）