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弘前市弘前シードル工房 kimori(2019年11月)

kimori シードル

まさに今、旬を迎えている青森県のりんご。収穫後選果され市場に出回るりんごもあれば、傷がついてしまい選果外となるりんごもあります。その選果外のりんごを使って作られるお酒があるのはご存知でしょうか?
りんご畑に囲まれた三角屋根が目印の「弘前シードル工房 kimori」では、自社で“シードル”の企画・開発から醸造までを行い、kimoriシードルを作っています。

弘前シードル工房 kimori

kimoriシードルのはじまり

kimori 外観

「弘前シードル工房 kimori」は、青森県弘前市りんご公園内、りんご畑の一角にひっそりとあります。kimoriの始まりは約5年前の2014年のこと。実家のりんご農家を継ごうと東京から青森にUターンをした株式会社百姓堂本舗(kimoriの運営会社)代表取締役 高橋哲史さんが、「人を繋ぐ場所に特別なお酒を作りたい」と思ったことがきっかけに始まりました。

りんごの後継者問題解決のために

シードルは、昔りんご農家が作業の合間にコップで気軽に飲むお酒でした。農家の日常にありふれたお酒だったそうです。
青森県では現在シードルの原料になるりんご農家の後継者不足が問題となり、りんごの生産量が伸び悩んでいます。廃園に追い込まれる農家が増えている現状を知ってもらいたい、という高橋さんの思いが「弘前シードル工房 kimori」という、シードルの醸造所を作るプロジェクトを進めることになりました。

なぜシードルだったのか

kimoriシードル

当時、選果外のりんごを使った加工品としては、ジュース・ジャムなどが主流で、シードル作りをしている人が少なく、新しさを感じてもらえるのでは?と思ったそうです。さらに、シードルはアルコール度数が低いため、お酒が弱い方でも飲みやすいお酒であることや、シードルを通して青森のりんごの良さを知ってもらいたい!という様々な思いがあり、りんご農家が作るkimoriシードルという形になりました。

次世代のりんご作りの担い手育成に着手

現在kimoriシードル以外にも、若手の従業員を率いて、kimoriキャンパスと名付けたりんごの園地で農作業をする若手の育成にも力を入れています。その半分以上はりんご農家未経験者。
kimoriシードルとkimoriキャンパスに共通していることは、実際に園地でりんごを見て触って「りんごの良さを知ってもらいたい」という思いです。

kimoriシードルができるまで

シードル作りは毎年9月から始まります。その年に収穫したりんごを使うため、鮮度は抜群。傷のついたりんごでも味や品質が落ちるわけではありません。同じ園地で農家さんに愛情を注がれながら育ったりんごが、何かの拍子で傷がついてしまい選果外となった実を使ってシードルを作ります。

年間約2万リットル製造!

シードル タンク

kimoriの工房に入ると目の前に大きなタンクが2つあります。ガラス張りになっており製造時期には外から見学することも可能。その大きなタンクでシードルが作られているのです。1つのタンクにはりんご箱約120個分(2.4トン)の果汁が入り、その容量は約1,800リットルにもなります。一度の製造で750ml瓶約2,000本分のシードルが完成します。

製造手順

シードル工程
①果汁を集める

りんごを洗ってすりおろし、果汁と搾りかすに分け、果汁のみがシードル製造に使われます。ここで出た搾りかすは園地でたい肥と混ぜて使うそうです。

シードル工程
②酵母を入れて一次発酵

kimoriシードルは2回発酵をさせます。まずは1回目の発酵で果汁とオリと呼ばれる沈殿物に分けます。発酵の元になる弘前大学白神酵母という酵母を入れ、果汁と混ぜて時間をおきます。下にオリが溜まったら上澄みの果汁を隣のタンクに移し替え、ろ過をさせることなくオリを取り除いています。

シードル工程
③さらに発酵し炭酸を増やす二次発酵

上澄みの果汁は、タンクを密閉して2回目の発酵をさせます。人工的に炭酸を入れることはせず、発酵時に発生する炭酸を自然とそのまま溶け込ませています。りんご本来の味を損ねたくないという想いから、②の工程でろ過をしない、炭酸を外から入れない、という製法にこだわっています。
瓶詰めして完成!

kimori シードル

こだわりの酵母

kimoriシードルは、二次発酵や無ろ過製法などの製造手順へのこだわりだけでなく、発酵時にいれる酵母にもこだわりがあります。
“弘前大学白神酵母”と呼ばれる、青森県の弘前大学で、世界遺産白神山地のブナの樹皮や落葉から分離・培養している酵母を使っています。低温に強い特性を持っているため、発酵温度も約8℃。ゆっくり低温で醸し、果実の香りをより強く感じることができるシードルができます。

kimoriシードルの種類

kimoriシードルは通年作られる「ドライ」「スイート」と、期間限定「ハーベスト」「グリーン」、全部で4種類のシードルを味わうことができます。

シードルdry

白ワインのような風味の「ドライ」

サンふじを使用したさっぱりと辛口な味わいの「ドライ」は、アルコール度数は6%とやや高めです。すっきりとした喉越しで、魚料理を食べながら食中酒としていただくのがオススメです。

シードルdry

スイーツのような甘さ「スイート」

ドライと同様にサンふじを使用していますが、ドライよりもゆっくり時間をかけて発酵させ甘口にしたのが「スイート」です。お酒が苦手な人でもきっと美味しく頂けます。甘いスイーツと一緒に頂くのがオススメです。

シードルharvest

収穫してすぐシードルにする「ハーベスト」

9月上旬~中旬に収穫時期を迎えるつがるを使用した期間限定シードル「ハーベスト」。つがるはサンふじより約2か月も収穫時期が早い品種です。その年に収穫されたつがるだけを使用するので秋~冬季限定の数に限りのある商品です。やや辛口でサンマなど秋の味覚のおともにオススメです。

シードルgreen

春のような爽やかな味わい「グリーン」

爽やかな酸味と甘みのバランスが良く果肉が緻密で歯ごたえのあるジョナゴールドを使用した、春季限定「グリーン」。冬の間ゆっくりと寝かせることで酸味の角が取れ、爽やかさだけでなく甘味も増した風味は、春の軽やかな雰囲気にぴったりです。

kimoriシードルのこれから

次世代へ繋ぐ役割としてのkimoriシードル

kimori 看板

シードルを作り始めて5年が経ちましたが、立ち上げ当初はりんごを使ったお酒の知名度が低く、西日本の地域では、シードルという言葉すら知らない人も多くいたそうです。
近年では県外からもkimoriシードルの注文が増え、全国的にシードルの商品数が増えていることから、りんごの魅力が徐々に広まっているのでは、と感じているそうです。

りんごへの思いを伝えるために

kimori 看板

「もっと多くの人にりんごの良さを知ってもらいたい」という思いから、りんごジュースの販売も始まりました。小さなお子さんや親御さん、祖父母世代まで一緒に楽しむことができるりんごジュースは、「四季の移り変わりはりんご畑にいる妖精が運んでくれる」、というコンセプトで作られています。

弘前シードル工房 kimoriのりんごへの思いを伝える様々な活動に、今後も注目です。

問い合わせ先

公式Webサイト 弘前シードル工房 kimori 公式Webサイト
ネットショップ 弘前シードル工房 kimori ネットショップ

kimoriシードルを購入できる場所

りんご公園内 りんごの家

住所 青森県弘前市大字清水富田字寺沢125
TEL 0172-36-7439
Webサイト りんご公園 Webページ

A-FACTORY

住所 青森県青森市柳川1丁目4−2
TEL 017-752-1890
Webサイト A-FACTORY ホームページ

弘前市立観光館

住所 青森県青森市柳川1丁目4−2
TEL 017-752-1890
Webサイト 弘前市立観光館 Webページ

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