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中泊町冬に獲れる「アスパラガス」(2020年1月)

アスパラガス

冬に食べることができる「アスパラガス」をご存知ですか?
青森県中泊町(なかどまりまち)で農業を営む佐藤イネ子さんは、雪や寒さを逆手に取って農産物を生産する冬の農業を始めました。今回は、収穫時期真っただ中の「アスパラガス」をご紹介します。

飛び地のある町、中泊町

中泊町 地図

イネ子さんが農業を営む中泊町は、2005年に旧中里町と旧小泊村が合併して誕生した町です。人口は約11,000人で、津軽半島に位置しています。

旧中里町の中里地域と旧小泊村の小泊地域の2つの地域に分けられ、この2つは地続きになっていないのが特徴です。

中泊町がある北五津軽(きたごつがる)と呼ばれる地域は、雪が多いのが最大の特徴です。冬になると、降り積もった雪が強い風で吹き上げられる地吹雪が起こり、目の前が雪で真っ白になり視界が遮られるほどになります。

イネ子さんが住んでいる中里地域は、総面積の約6割が山地で、約3割が平地です。津軽平野を縦断する岩木川が、十三湖に向かって流れています。河口付近の平野は地下水面の高い低湿地で、堆積により稲作などに適した肥沃な土壌です。

一方、小泊地域は、中里地域から離れたところに位置しており、津軽半島の北端近くにあります。ほとんどが山地で、平野は非常に少なく漁業が盛んな地域です。

厳冬のなかの野菜作り

中泊町で、冬でもアスパラガスを作り続ける農家さんが、こちらの佐藤イネ子さんです。

佐藤イネ子さん

ハウス内
収穫の様子

アスパラガスと言えば初夏のイメージがあると思いますが、イネ子さんの畑では、国産のアスパラガスが市場から少なくなる12月から3月にかけて出荷されます。

こだわりの栽培方法

露地栽培で育苗

廃油ストーブ
アスパラガスの根

最初は、アスパラの苗を屋外の畑で栽培します(露地栽培)。アスパラガスに季節の錯覚を起こさせるため、苗を露地で栽培しています。2月に種まきをして11月まで苗を育てます。この苗の見た目は、スーパーなどでよく見かけるアスパラガスとは違い、細い茎葉のような見た目をしています。
ちょうど稲刈りが終わる11月中旬、露地栽培で成長したアスパラの茎部分を刈り取ります。そして、根の部分だけをビニールハウスへ移し、定植させます。

ビニールハウスで植え付け

廃油ストーブ
定植作業の様子

11月の中里地域は、冬に向かって寒くなる時期です。露地栽培で育ったアスパラガスは今が冬だと思い込んでいますが、「暖房システム」がある温かいビニールハウスへ定植し、根を温めることで「春が来た!」と勘違いさせ、冬の時期の12月~3月でもアスパラガスを成長・収穫することができるのです。また、育苗する時期からビニールハウスへ定植させる時期の寒暖差によってアスパラガスの甘みが増します。

ビニールハウスで使われている土壌は無農薬、というのもイネ子さんのこだわり。通常のアスパラガスは数回同じ苗から収穫することができますが、1回の収穫ごとに新しい苗にするのもイネ子さんの強いこだわりです。

冬にできる農業はないか、考えたことがきっかけ

イネ子さんの名前の通り、冬以外は米農家

中泊町農家 佐藤イネ子さん

もともとイネ子さんは、中里地域では育てやすいお米を作る農家でした。“イネ子”の名前の通り、稲を育てる農家という仕事に誇りを持っているそうです。

比較的多くの農家さんは、冬の時期になると休息して次の時期に備えることが多いのですが、イネ子さんは、息子さんがUターンをし人手が増えたことをきっかけに、「冬でも作ることができる農作物はないか?」と考えるようになりました。

今ではビニールハウスで、アスパラガス、水菜、みぶ菜、山東菜、小松菜、ほうれん草、レタスなどの葉野菜も冬に収穫しています。

ハウス内
ハウス内の様子
寒締めチヂミ小松菜
寒締めチヂミ小松菜

ビニールハウスは、夏も有効活用

冬野菜を収穫し終えたあとも、夏にメロンを育てることでビニールハウスを有効活用しています。一茎一果栽培で作る「イネ子のメロン」は、贈答用としても大人気です。

アスパラガスを美味しく食べるポイント

購入時に見るべきところ

スーパーや直売所など、私たちが購入する場所でアスパラガスを選ぶ時のポイントは、「穂先」と「色」をしっかりと確認することなんだとか。穂先は密集し、しまっているものを選びます。また、緑色が濃いアスパラガスは新鮮であるという目印になります。

調理するときに簡単に美味しくなるコツ

簡単に美味しく調理するコツは、アルミホイルに包んで焼くだけ。写真は収穫後にハウス内で焼いたものをいただきましたが、家で作るときはフライパンや魚焼きグリルで代用が可能です。

アスパラガスのホイル焼き

アスパラガスの根に近い部分約5センチをピーラーで皮むきをします。この下処理で食べるときに筋を感じにくくなり、食べやすくなります。皮むきしたアスパラガスをアルミホイルに包み、焼くだけ。色が鮮やかな緑色に変わり、やわらかくなってきたら食べごろです。
塩やマヨネーズなど、お好みで。ホイル焼きは、簡単にアスパラガスの味を楽しめる食べ方です。

ピーラーで皮をむく
ピーラーで皮をむく
アルミホイルに包む
アルミホイルに包む
ホイル焼き
ホイル焼き

自分が元気に生活できるように

イネ子さんは、「自分が元気に生活したいと思った結果、今のように冬野菜を作ることや、地域循環型の農業になった」と言います。パワフルで元気なイネ子さんの育てた甘くて美味しいアスパラガス、ぜひ一度食べてみてはいかがでしょうか?

問い合わせ先

合同会社 イネ子の畑から

住所 青森県北津軽郡中泊町大字薄市字花持12-2
TEL 090-4554-0988
Webサイト 合同会社イネ子の畑から Webページ

購入できる場所

中泊町特産物直売所ピュア

住所 青森県北津軽郡中泊町大字八幡字日向334
TEL 0173-57-5054
FAX 0173-57-5034

関連ページ

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