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鰺ヶ沢町長谷川自然牧場のこだわりと「自然熟成豚」(2020年3月)

長谷川自然牧場の自然熟成豚

青森県の西海岸に位置する鰺ヶ沢町にある「長谷川自然牧場」では、「自然熟成豚」が飼育されています。こだわりの飼育方法と自家製飼料で自社ブランド「長谷川熟成豚」を生み出した長谷川自然牧場の長谷川光司さん・洋子さんご夫婦にお話を伺いました。

はじまりは20羽の鶏から

長谷川自然牧場のはじまりは約35年前のこと。もともとは葉タバコ農家でしたが、生産過程での農薬散布作業により、光司さんは農薬中毒の症状に悩まされます。次第に、農薬を使わず安全なものを作りたい、という思いが強まり、葉タバコ農家から自然養鶏、養豚へ転向していきます。

当初は20羽程度の養鶏からスタートしました。鶏が産む有精卵は、アレルギーを持つ子どもでも食べることができた、卵の味が濃くて美味しい、と評判が良く、約3年で200羽まで増えます。やがて養豚にも着手し、現在は、鶏900羽、豚700頭を飼育しています。

自然熟成豚の特徴

通常の養豚より長く熟成させる「自然熟成豚」

長谷川自然牧場の「自然熟成豚」とはどんな豚なのでしょうか。

一般的に言われる「熟成肉」は、食肉用に加工した牛肉や豚肉を一定期間低温で保存したり、乾燥させたりといった手を加えることで、肉のうまみをさらに引き出す技法を使った肉のことを言います。

もうすぐ10か月になる豚
もうすぐ10か月になる豚

一方「自然熟成豚」は、生きた豚を長い期間育てることで熟成させます。
通常の養豚は6ヶ月間飼育しますが、長谷川自然牧場では10ケ月まで延ばしています。「うちの豚は、生きたまま熟成させるんだ」と光司さんは言います。飼育期間を延ばすことで、赤身肉の部分が霜降りになり、より甘く柔らかい味わいになります。

長谷川自然牧場で育った「自然熟成豚」は、牧場オリジナルブランド「長谷川熟成豚」として販売されています。

こだわりの飼料

「長谷川熟成豚」は、飼料にもこだわっています。牧場内の一角に山のように積まれたニンジンやジャガイモなどの野菜は、規格外で売り物にならず、捨てられてしまうものを青森県内各地から集めたものです。また、県内の製パン業者から集荷されたパンや食パンの耳もありました。これらの県内の食材を使用し、私たちが普段の生活でごく自然に食べている食料を、同じように豚にも与えています。

また、飼料の与え方にも工夫があります。豚が食べやすいように野菜は茹でて、米ぬかや燻炭、鯵ヶ沢の山から取ってきた微生物が豊富な腐葉土を混ぜ、発酵させています。この時、鯵ヶ沢の海水を使用していることも重要な要素の一つだと光司さんは話します。

この自家製飼料は、今の方法で作られるようになるまで試行錯誤を繰り返したそうです。いろんな本を読んで実践して、失敗して…。何年も繰り返してようやくたどり着いた独自製法で、こだわり抜いた発酵飼料を豚に与えています。

規格外の集められた野菜
規格外の集められた野菜
大きな窯で茹でる
大きな窯で茹でる

長谷川さんご夫婦が追求し続けた農業と畜産のあり方

毎日コミュニケーションをとる

長谷川さんご夫婦は、毎日豚や鶏とコミュニケーションをとっています。話しかけたり、撫でたり、飼料を直接手であげたりすることで、発育状態も確認しています。
「なによりも‟愛情“っていうエサを毎日あげている」と光司さんは照れながら教えてくれました。長谷川さんご夫婦は一頭一頭、毎日のスキンシップを欠かさずに大切に育て、最後には命をいただく、ということを忘れずに、毎日の作業を行っているそうです。

豚の様子を見る光司さん
豚の様子を見る光司さん
洋子さん
洋子さん

地域循環型農業

長谷川自然牧場のたい肥
長谷川自然牧場のたい肥

他にも、地域内で協力することで自分たちの農業は成り立っているという意識から、地域への還元の取組も行っているそうです。
自家製飼料を作るために野菜を提供してくれている農家さんたちへたい肥を提供し、長谷川自然牧場のたい肥を使って野菜を育て、規格外の野菜をまた長谷川自然牧場の飼料として活用する…こうして、地域の農家同士で資源を有効に循環させています。

臭いが少ない牧場の秘密

畜産というと、独特な臭いをイメージされる方も多いのではないでしょうか。長谷川自然牧場では、牧場独特の臭いや、たい肥の臭いがあまり感じられません。その秘密をお聞きしました。

理由その1 こだわりの飼料

長谷川自然牧場の豚たちは、独自の発酵飼料を食べているため腸内が健康に保たれています。健康な腸から出たフンは臭いが強くないため、牧場独特の臭いが少なくなります。

理由その2 もみ殻の炭

もみ殻を燻して炭にすることで消臭・殺菌効果があります。この炭を豚舎や豚舎近くに置くことで、さらに臭いを減らす工夫がされています。もみ殻を燻した炭は飼料にも混ぜ、無駄なく使っています。

もみ殻
もみ殻
もみ殻を燻す機械
もみ殻を燻す機械

「長谷川熟成豚」のオススメの食べ方

トンカツ

モモ肉はそのままトンカツにすることで、「長谷川熟成豚」のくせや臭みのない肉本来の旨さと、その甘さがより感じられます。脂身の部分に隠し包丁を入れて、脂身と赤身の境の筋を切ってあげることで、噛み切りやすく食べやすくなります。

トンカツ
トンカツ
長谷川熟成豚モモ肉
長谷川熟成豚モモ肉

しゃぶしゃぶ

薄切りのモモ肉は、しゃぶしゃぶとしても美味しく味わえます。長谷川夫妻おすすめのポン酢のつけだれで、ぜひご賞味ください。

「長谷川熟成豚」は、シンプルな調理方法でもくせがなく、豚肉本来の旨みを楽しむことができます。脂身は消化されやすく食べやすい豚肉で、口に広がる甘さが人気の理由の一つです。

鶏の飼育にもこだわり

長谷川自然牧場では、豚だけではなく養鶏の方法にもこだわっています。
長谷川自然牧場にいる鶏は、敷地内を自由に歩かせています。夜中やエサをあげる時間など、決まったときには鶏舎に戻ります。鶏たちは豚舎にも入ることができ、まるで豚と会話を楽しんでいるかのよう。

檻の中で卵を産むためだけに育てられるのではなく、命ある鶏たちを太陽の下でストレスなく生活させることが、鶏たちの健康と美味しい卵の生産につながると光司さんは言います。このような飼育方法になったのも、長年試行錯誤しながら育て続けてきた結果です。

自由に歩き回る鶏
自由に歩き回る鶏
コミュニケーションを取る豚と鶏
コミュニケーションを取る豚と鶏

そんなストレスフリーな鶏たちが産んだ卵は全て有精卵で、常温で約一か月も保存できるというから驚きです。ふっくらとした黄身を、見た目だけでも弾力を感じられる白身が包み込んでいて、シンプルな卵かけごはんで食べると絶品です。

有精卵
収穫時の卵

卵かけごはん

長谷川自然牧場のこれから

長谷川さんご夫婦

夫婦二人三脚で35年続けた長谷川自然牧場。試行錯誤の結果、ようやくたどり着いた今のやり方を維持し、続けていくことが今の目標だそうです。
ご夫婦の愛情と試行錯誤の賜物である「長谷川熟成豚」や卵をぜひご賞味ください!

購入できる場所

長谷川自然牧場公式ホームページ

Webサイト 長谷川自然牧場公式ホームページ
※FAXにて問い合わせのみ受け付け

農産物直売所「あじ・彩・感」(海の駅「わんど」内)

住所 〒036-8332
青森県西津軽郡鰺ヶ沢町大字本町246-4(地図
TEL 0173-72-7887
営業時間 9:00~18:00
定休日 4月~12月 無休
1月~3月 第2、第4水曜日
Webサイト 農産物直売所「あじ・彩・感」(海の駅「わんど」内)ホームページ

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