その弘前市でりんご生産販売で法人化、様々な活動の元、地域の活性にも繋げている生産者をご紹介します。
RED APPLE 赤石農園
栽培をはじめて3年で代表を継ぎ、法人化、REDAPPLE 赤石農園を設立しました。
これまで農地・栽培面積の拡大を進め、りんごは1ha弱だった園地を今では10haまで拡大しています。
赤石さんは法人化した後も品質を保つためにもちろん自身が生産することも続け、りんご栽培のなかでもとりわけ経験値が高くないと難しい作業で品質を大きく左右する“剪定”にも力を入れて、青森県りんご協会認定の第7期剪定士でもあります。
また、2014年創業時には4人だったスタッフも、今では11人と数名のアルバイトとスタッフ増員し、今では60~70tだった出荷量は200t弱のりんごを出荷しています。
※剪定…りんごの木それぞれの性格や状態を見極め、美味しい実がなるように将来のことまで考えた上で、枝を選び切り落としていくこと。
極められるようになるまで多くの経験や高いスキルを必要とします。
りんごの多品種栽培と加工品の取り組み
REDAPPLEでは、8月下旬ころから収穫される早生品種から10品種以上もある中生品種、遅いもので雪が降る前までに収穫される晩生品種まで、リレーして栽培、そして出荷されています。
りんご品種はそれぞれに樹の特性があるため難しさや手間もありますが、お客様に様々な品種を楽しんでもらいたいということと、りんご好きなお客様に自分の好みのりんご品種を見つけてもらい、もっとりんごを好きになってもらいたいという考えから多品種栽培を続けています。
多品種のりんご
≪早生品種≫
きおう、つがる、彩香(さいか)
≪中生品種≫
トキ、早生ふじ、おいらせ、紅玉(こうぎょく)、サンジョナゴールド、
シナノスイート、もりのかがやき、ぐんま名月、星の金貨、北斗(ほくと)
≪晩生品種≫
シナノゴールド、王林、葉とらずサンふじ、サン金星、紅の夢、きみと
まだ数量が安定しないものも含めて全部で24品種のりんごを栽培しています。
ちなみに、赤石さんご本人はサンジョナゴールドが一番好きだそうです。
アップルパイ
今一押しなのが、アップルパイです。葉取らず栽培のふじをたっぷりと使用したアップルパイで、バトンのような細長いスティックに近い形で食べやすくなっています。
近々、REDAPPLEでも加工所を作り自社生産も検討しているそうで、青森県内のパティシエ経験のある方と商品化を考えています。
その他にも、りんごを楽しんでいただこうと生果の他に「りんごバター」や「100%ジュース」「りんごジャム」なども展開しています。
RED APPLEが目指すりんご栽培
りんごは本当に手がかかる果樹です。苗木の状態からりんごの樹が実をつけるまでに3年以上かかる上に、様々な病害虫による被害や、日本全体で猛威をふるう自然災害等、収穫まで様々な問題があります。
味は変わらないのに、傷や病気などの見た目によって、価値が下がってしまうリスクのあるりんご栽培。
その上、季節と天候、そしてそれぞれの樹によってりんごの生育は異なるため、果実に栄養を行きわたらせ、しっかりと甘みや酸味を引き出すためにはそれぞれの樹の状態を見れるようになることが必要で、これまではどの栽培工程も経験が問われます。
キーワードは誰でもできるりんご栽培
こうしたりんご栽培の難しさから、担い手を育成するも一筋縄ではいかず、会社を立ち上げてから一番苦労しているところだと赤石さんは言います。
赤石さんは、これまでの栽培方法だと技術向上と継続にはやはり経験が必要なため、人(経験)に依存したやり方でなく、みんなができるやり方を取り入れていくと言います。
それが「わい化高密植栽培」です。
りんごの樹を高密度に植えることでコンパクトな樹姿に仕立てて、作業効率も収益性も高い栽培方法です。
園地も整然とし樹が混みあわないため、作業はほぼ統一化(マニュアル化)することができ、誰でも栽培管理をしていけるというところが大きなメリットとなります。
これまでは一般消費者さんとのお取引が中心ですが、多収と効率化が実現したら今後企業間取引や世界へ向けての発信も考えているそうです。
また現在10haあるりんご園地を、5年後にはなんと、50ha(!!)にする計画もあるそうです。
今後も様々ことにチャレンジし、青森県のりんご産業へも影響を与えるREDAPPLE 赤石農園さんから目が離せません。
RED APPLE 赤石農園
〒 036-8312 青森県弘前市三世寺字色吉312-2
●REDAPPLE 赤石農園 ホームページ
●「青森のうまいものたち」ネットショップページ
株式会社 RED APPLE 赤石農園