今月は、日本一の生産量を誇る青森県産にんにくを紹介します。
青森県産にんにく
青森県のにんにくは、日本一の生産量を誇り、平成25年産の出荷量は9,940tで国内出荷量の約7割を占めています(全国14,500t)。
栽培品種は、本県の気候に適した「福地ホワイト」という系統が生産されており、その栽培は昭和37年から田子町で本格的に始まり、水田転換政策により昭和40年代後半から全県に拡大しました。大玉で一片が大きく、身が引き締まって雪のような白さが特徴です。
種の良さのみならず、青森県ではにんにくの栽培に適した土づくり、高度な栽培技術やきめ細かい管理、さらには乾燥・貯蔵技術によって、品質の良いにんにくを通年で出荷しています。
期間限定「生にんにく」
にんにくは、9月中旬~10月中旬に種となるりん片を植え付け、翌年6月下旬~7月上旬に収穫時期を迎えます。雪の積もる畑の中で越冬し、極寒の中でじっくりと育つことから、辛みが少なく甘みのある味わいになります。
収穫時期になると、産地にはにんにくの香りが漂い旬を迎えたことを知らせます。一年を通じて出荷されている青森県産にんにくですが、この旬の時期にしか味わえない期間限定の「にんにく」があります。乾燥前に出荷する「生にんにく」です。
通常、収穫されたにんにくは、通年出荷のための保管用に1か月ほどかけて乾燥させます。乾燥させないとすぐに悪くなってしまうため、市場やスーパーなどに出回るにんにくは乾燥させた白いにんにくが一般的となっています。
乾燥していないので、非常にみずみずしく、香りや味にはにんにくらしさが際立っています。まるごと素揚げにするとホクホクとして、にんにくの甘みも感じられます。
「生にんにく」は期間限定で産地でのみ楽しむことができます。
低臭にんにく「TOM-VEGEプレミアムにんにく」
JA十和田おいらせでは、栽培する全ての畑ごとに土壌診断を行い、にんにくの生育しやすい環境のなかで「ミネラルにんにく」を栽培しています。さらに、高付加価値化を目指し、低臭にんにく「プレミアムにんにく」や「にんにくパウダー」等の製造・販売にも取り組んでいます。
「プレミアムにんにく」は、ミネラルにんにくに、にんにく特有の不快臭を短時間で和らげる処理をした低臭にんにくです。食品添加物として承認された天然素材を使用した製法なので、安全・安心。急性経口毒性試験により安全性も確認されています。また、低臭加工した後も、にんにくに含まれる成分アリシンに変化はなく、まろやかで旨みが増加します。体質等により個人差がありますが、食後、にんにく特有の不快臭がしだいに和らいでいきます。
にんにくの選び方・保存方法
選び方
- りん片が大きく、固くしまっているもの
- うす皮が乾燥していて、ツヤがあるもの
- 茎の部分が良くしまっているもの
保存方法
- ネットに入れて風通しの良い場所に吊るす
- ラップにくるみ冷蔵庫または冷凍庫に保存