
「けの汁」は、主に津軽地方に伝わる郷土料理です。
「けの汁」とは“粥の汁(かゆのしる)”がなまって“けのしる”となったとされています。だいこん、にんじん、ごぼう等の野菜類と、ふき、わらび、ぜんまい等の山菜類、油揚げや凍み豆腐などを細かく刻んで煮込み、味噌やしょうゆで味付けした栄養豊かな汁物です。
昔、1月15日の小正月は女正月とも言われ、お嫁さんが実家に戻りゆっくり骨休めのできる日でした。その間、家族が食べるものに困らないように大鍋いっぱいに「けの汁」をつくり、里帰りしたと言われています。
大豆をすりつぶしたものや、こんにゃくなど、具材や切り方、味付けが地域や各家庭によってバラエティに富んでいます。