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消費地レポート

第1回 阪南青果株式会社 社長 笹野成男氏

阪南青果(株)笹野成男氏に青森県の代表的野菜「ながいも」と「にんにく」について、お話を伺いました。

【阪南青果株式会社】
関西地方でも老舗の卸問屋として信用と実績があり、とくに早くから 青果物の鮮度保持に注目し、独自の冷蔵技術を確立した、業界でのパイオニア的存在です。 青森県でも農産物の冷蔵技術に関して、多くの農協が指導を受けています。社長の笹野氏は、バイヤーにも多くの人脈があり、今後も情報受発信にご協力をいただく予定です。
オフィシャルサイト:http://www.hannan-seika.com/

Q1.青森県産「ながいも」の、平成16年度の出荷量は、62,400トンで全国1位です。その「ながいも」の評価について、お伺いします。

品質面で見ると、基本的には他産地に比べ何ら見劣りするところはない。ただ、長芋については競争相手である北海道産と比べると、形状は北海道のとっくり型に比べ細長く、ネバリも少ないように感じられる。 北海道産に比べ定数詰めが徹底されている点は良い。

青森県に限らず、どこの産地でも大差はないが、収穫された特産物を大量に市場に流し、量的効果のみで販売するのではなく、 『やはり青森産でないと・・』と思わせるアピール度がほしい。

弊社における販売先は6割が量販店を通じた一般消費者向けであり、『・・だから・・・産です』というアピールをしていくよう心掛けているし、バイヤーもそれを要求している。他の産地との違い=それは青森県全体のイメージであったり、商品固有の味の違いや、品位など様々であるが、決して日本一の大産地であることなどはアピールにならない。昨今厳しくなっている化学肥料や農薬の栽培基準を独自に持つことも一つの武器。 青森なら安心、青森ならおいしい等々『・・・、だから青森産でないと』と言わしめるものがあれば、我々としてはとてもありがたい。

【期待のながいも トロフィー

この意味では、長芋の中でも『トロフィー』種は確実に評価を得はじめている。弊社のお得意先で、一般の長芋とは別枠で『味』にこだわることで拡販に取り組んでいただいているところがある。試食して食べ比べた結果、「トロフィー」は甘みとねばりがあり、 格段に味が違うことが決め手であった。普通の長芋と一味違うことが最大のアピールポイントとなり支持者が増えている。大切に、そして堅実に育てて欲しい産品である。 (※ページ下部参照


Q2.青森県産「にんにく」の、平成16年度の出荷量は、93,060トンで「ながいも」と同じく全国1位です。その「にんにく」の評価についてお伺いします。

国産と言えば青森産であり、姿・形・大きさ等々で何ら不満はない。他産地では絶対に真似できないものである。唯一希望を言えば価格面での安定度。近年の青森産にんにくは慢性的な品不足が感じられ、シーズン終盤には異常ともいえる価格になることがある。

品質が全く違うものの、中国産にんにくは脅威である。価格が中国産の10倍以上とはいかにも開きが大きく、現時点では20倍にもなっている。

周年販売品であるだけに計画的な移出による価格安定も必要かと思われる。 是非県をあげてにんにくの生産量の落ち込みを防ぎ、値崩れも起こさず、適正な量の計画生産ができればと望む次第である。


Q3.青森県産農産物の近畿圏における販売について、アドバイスを頂きたいと思います。

近畿県内における販売の最大の課題は、地理的デメリットである。物流に要する日数は、関東地区より1日長く、 大生産地である北海道(特に函館地区)と比べ変わらないことが大きな要因。北海道=雄大な大自然という、「北海道産」に対する消費者のいいイメージが強い。

長期保管が可能で、比較的鮮度を問わない弊社が取り扱うような土物野菜についても、収穫時期が北海道よりやや早いという程度であれば、すぐ後に控える北海道を待ちたいという思いが強い。

「青森県産」が「北海道産」に対抗しうるとすれば、「消費者へのイメージづくり」か「物流日数が短く鮮度の点で優位に立つ」かのどちらかではないかと思う。

《トロフィー種》

昭和50年に青森県の南部地方(太平洋側)で見つかった突然変異種で従来の長芋と比べ直径が太く、首部の長さと芋の長さが特に短い徳利型をしています。県内では主にJAとうほく天間とJA下田町の皆さんが生産しており、JAとうほく天間のトロフィー種は「ねっとりながいも」、JA下田町は「だるま芋」と名付けられています。

画像提供:JA下田町
情報掲載:2005年11月1日


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