南部地域の郷土料理や名産品

青森県を「下北」「南部」「津軽」と3つの地域にわけ、各地域の「うまいものたち」をご紹介するこの特集。

今回は第2弾として「南部」地域を取り上げます。

ブランドサバ「八戸前沖サバ」をはじめ、「ホッキ貝」や「スルメイカ」、こだわりの「牛肉」や「豚肉」、世界に誇る「にんにく」や奇跡のさくらんぼ「ジュノハート」など魅力あふれる食材を厳選しました。最後には特別編として「南部せんべい」の魅力もご紹介。「南部のうまいものたち」をぜひ最後までご覧ください!

南部地域の郷土料理や名産品

1.海の幸編

南部地域は太平洋に面しており、そこは世界三大漁場と呼ばれるほど条件が整った場所。エサをたっぷりと食べた海の幸が豊富に獲れます。今回は「ホッキ貝」「スルメイカ」「サバ」の3つをピックアップ。最後には贅沢の限りを尽くした南部の伝統料理「いちご煮」もご紹介します!

肉厚で甘い!冬の貝の王様「ホッキ貝」

赤と白のコントラストが美しい「ホッキ貝」。その姿から縁起物としても重宝される、まさに「冬の貝の王様」です。青森では12月から3月の限られた期間に漁が行われ、この時期は新鮮でとびきりおいしいホッキ貝を味わうことができます。 おすすめの楽しみ方は2つ。活きの良さを感じる「シャキシャキ」の刺身でいただくこと、もうひとつは、甘みが際立つ「プリプリ」のボイル。どちらも噛みしめるたびに、深い旨味が溢れ出し、たまらない美味しさです!冬だけの贅沢な海の幸、お酒との相性も抜群です!ぜひお召し上がりください。

ホッキ貝のむき方・郷土料理

ホッキ貝は調理しやすいように、身の部分のみで売られているものが多いですが、せっかくなら殻がついた新鮮なものも味わってみませんか?

ホッキをさばいたあとの一手間で、さらに美味しくなりますよ。その一手間は、「ホッキをむいた後まな板に叩きつける」こと。コリコリ感がアップするそうです。詳細は下記のリンクから記事をご覧ください。

さばいた後は刺身もいいですが、オリジナルのホッキ丼を作ってみてはいかがでしょうか?こちらも記事がありますので、合わせてぜひご覧ください!

ホッキのさばき方
八戸から三沢にかけて北浜海域で獲れるほっき貝は品質や美味しさから首都圏の市場で高い評価を受けています。あおもりの食のエリアの料理…
ホッキのさばき方
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三沢ほっき丼<期間限定>
三沢産ほっき貝を使用した丼。三沢市内の飲食店により期間限定(12月3日~3月末)で提供されています。統一レシピなどはなく、三沢産のほ…
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青森のホッキ貝は全て9〜10年もの!?

養殖の技術が発展している現代ですが、ホッキ貝はまだ養殖されておらず、出回っているホッキ貝は全て天然物です。そしてこのホッキ貝、実は1年にわずか1cmほどしか成長しません。私たちが口にする大きなホッキ貝は、実は9〜10年もの歳月をかけて育ったものなのです。成長に時間のかかるホッキ貝を守るために、漁師たちは8cm以下の貝は海へ還すという厳しいルールを徹底しています。この徹底した長期的な資源管理が、あの肉厚で濃厚な甘みを生み出しているのです。漁師さんたちの努力や温かな思いを知ると、食べた時の味わいもより深く感じられますね。

青森のホッキ貝は全て9〜10年もの!?

コリコリ甘い夏イカ!「スルメイカ」

「夏イカ」の愛称で親しまれる青森県の「スルメイカ」。夏に旬を迎えるこのイカは、刺身にすれば「コリコリ」と小気味よい歯ごたえが楽しめますが、火を通しても柔らかいので煮物や焼き物にもぴったり。地元では細切りにした「イカそうめん」で甘みを堪能したり、新鮮な肝を使った「ゴロ焼き」にしたりします。

「ゴロ焼き」って何?

青森県八戸市などの港町で古くから愛される「イカのゴロ焼き」は、新鮮なイカの身を「ゴロ」と呼ばれる肝臓(ワタ)と味噌を使って濃厚に焼き上げた、イカの魅力を余すことなく味わえる豪快な漁師料理です。

北海道や東北の方言で内臓を指す「ゴロ」は、鮮度が命であるため一般的には捨てられがちですが、地元では「海のフォアグラ」と呼ばれ、濃厚な旨味の塊として重宝されています。

これを潰して味噌や酒と合わせた特製ダレを絡めて焼くことで…淡白なイカの身が驚くほどコク深い味わいへと変化します。火を通すことで立ち昇る焦げた味噌とワタの香ばしい匂いは食欲をそそり、口に運べばゴロ特有のクリーミーなコクと大人のほろ苦さが口いっぱいに広がります。

酒呑みにはたまらないおつまみです。また、残った濃厚なタレをご飯に乗せて食べるのも美味しいです…!港町ならではの絶品グルメですね。

「ゴロ焼き」って何?

スルメイカを使った郷土料理

全国的にもイカの産地として有名な八戸には、イカを使った絶品名物料理があります。今回は「イカめし」と「八戸ばくだん」をご紹介します。

「イカめし」は、もち米のモチモチ感に、イカや野菜の出汁が抜群に合います。美味しすぎて何個でも食べられてしまいます。「八戸ばくだん」は、イカをさいの目状に切り、田子産のにんにくとしょうがを使ったタレ、そして贅沢にイクラと卵黄をのせます。一口食べればおいしさ爆発です!

レシピは下記のリンクから、ぜひチェックしてみてください。

イカめし
イカめし
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八戸ばくだん
夏から秋にかけて全国からイカ釣り漁船が集まる八戸港は、イカ水揚げ高日本一を誇ります。「八戸ばくだん」は、八戸で水揚げされたイカを…
八戸ばくだん
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脂乗り抜群!とろりと甘い「八戸前沖サバ」

青森県八戸市の「八戸前沖サバ」は、「日本一脂がのっている」と称賛されるほどの逸品です。 

最大の特徴は、醤油をはじくほどの濃厚な脂!口に入れるととろりした食感と甘みが広がりますが、良質な脂のため後味は驚くほどサッパリとしています。ご飯にはもちろん、日本酒やビールなどのお酒にもピッタリです。

八戸のサバにはまだ上のランクがあります。八戸前沖サバの中でも特に大きく脂乗りの良いものは「銀鯖」としてブランド化されています。もしお店で見つけたらラッキー!迷わず購入されることをオススメします!

南部地域の郷土料理「いちご煮」

「いちご煮」と聞いて果物のいちごをイメージする人も多いのではないでしょうか。いちご煮はウニとアワビを贅沢に使った、海の旨みがギュッと詰まった潮汁です。この可愛らしい名前は、乳白色のスープの中に沈む、赤みがかったウニの姿が、朝霧(あさぎり)にかすむ野いちごのように見えたことからきているそうです。

味付けは塩と醤油などで整えるだけ。余計なものを一切加えないため、アワビの出汁と、ウニのとろけるような甘みが複雑に絡み合い、口いっぱいに広がります。

青森では古くから祝いの席に欠かせない料理として受け継がれてきました。手軽に食べられるように、缶詰めでも販売されています。長く愛されるいちご煮、ぜひお試しください。

2.肉編

南部地域の内陸部では、肉の生産も盛んに行われています。幻の黒毛和牛と呼ばれる「田子牛」をはじめ、魅力あふれる絶品お肉がたくさんあります。今回は「田子牛」「あおもり十和田湖和牛」「奥入瀬ガーリックポーク」「あおもりキミと米ポーク」の4つをご紹介します!

幻の黒毛和牛「田子牛」(たっこぎゅう)

口に入れた瞬間、フワッととろける柔らかさと、ジュワッと広がる脂の甘み。 澄んだ空気と広大な土地、きれいな水で育つため肉質は繊細。濃厚なコクがありながらもしつこさがなく、いくらでも食べられてしまう美味しさです。

田子町(たっこまち)で毎年行われる「にんにくとべごまつり」では、この極上肉がなんと丸焼きで提供されるそうです!炭火で香ばしく焼かれた熱々の肉を頬張る。そんな贅沢な体験を、ぜひ現地で楽しんでみてはいかがでしょうか。

とろける霜降りが魅力「あおもり十和田湖和牛」

十和田湖や八甲田山の麓、雄大な自然の中で育つ「あおもり十和田湖和牛」。そのおいしさの裏には、たくさんの工夫と努力があります。まず、定期的に血液検査を行い、一頭ごとに体調を徹底管理します。飼料にはニンニクや長芋を混ぜたり、パイナップルジュースの搾りかすやサトウキビの葉っぱを発酵させたものを与えるなど、甘みをアップさせています。きめ細やかなサシが入ったお肉は、炭火で焼くと香ばしさと共に脂がジュワッと溢れ出します。まずはタレではなく「塩」でその繊細な甘みを堪能してください。


十和田のソウルフード「十和田バラ焼」

十和田市民のソウルフード「十和田バラ焼き」をご存じですか?牛のバラ肉と大量の玉ねぎを、醤油ベースの甘辛いタレで豪快に炒めた料理のことです。 戦後間もない頃から長く地元で愛されており、豚肉を使ったり、その日に余った野菜を入れたり、秘伝のタレを作ったりと、それぞれの家で発展してきました。タレの旨味が染み込んだジューシーなお肉と野菜はパンチが効いていて、ご飯が止まらなくなること間違いなし。各メーカーから専用のタレも販売されているので、ご家庭でも青森の味を楽しめます。レシピは下記のリンクからどうぞ。

十和田のソウルフード「十和田バラ焼」

にんにくで上品な甘みと旨味を実現「奥入瀬ガーリックポーク」

十和田市周辺で育てられる「奥入瀬ガーリックポーク」は、名勝・奥入瀬渓流の清らかな水と、十和田が誇るにんにく粉末を配合した特別な飼料で育ちます。にんにくの成分が豚肉特有の臭みを消し、さらに脂身の甘みと旨味を極限まで引き出してくれます!疲労回復に役立つといわれているビタミンB1はもちろん、旨味成分のイノシン酸も豊富です。まずはシンプルにソテーして、塩コショウを少しかけて味わってみてください。口の中に広がる、脂の甘さと、くどさのない上品な味わいにきっと驚くはずです。

なめらかな食感と驚きの甘さ!「あおもりキミと米ポーク」

豚たちにとってストレスフリーな環境づくりにこだわった「あおもりキミと米ポーク」は、「キミ(とうもろこし)」と「米」を飼料にして育てます。その肉質はきめ細やかで美しい桜色。成長に合わせてエサを変えるこだわりが、雑味のない旨味たっぷりの豚肉を作り出しているのです。 一口食べれば、その脂の甘さと、舌の上でとけるような滑らかさに思わずにっこりしてしまうかも。ガーリックポークと同様に、まずはシンプルな味付けで、素材そのものの「甘み」と「とろける食感」をぜひお試しください。

三沢市の絶品B級グルメ「パイカ料理」

パイカとは豚バラ肉のまわりにある軟骨のこと。使われずに処分されていたものを何かに使えないかと、煮込み料理が作られたのが始まりです。市内にはパイカカレー、パイカ鍋、パイカラーメンなどの絶品パイカグルメがたくさん。青森県を訪れた際に、何を食べるか迷った時は、パイカ料理のお店を選んでみてはいかがでしょうか?レシピもぜひご覧ください!

三沢市の絶品B級グルメ「パイカ料理」

3.野菜・果物編

南部地域には、美味しい野菜や果物も揃っています。プレゼントにピッタリの「ジュノハート」をはじめ、世界でも有名な「たっこにんにく」、驚きの甘さの「南部太ネギ」をピックアップしました。どれも自信を持ってオススメできる逸品です!

幸運のさくらんぼ「ジュノハート」

青森県が独自に開発した「ジュノハート」は、その名の通りかわいらしい「ハート型」をしています。 見た目のかわいさだけでなく、大きさも最大級で、甘みが非常に強いのが特徴です。

中でも特に大粒で形の良いものは「青森ハートビート」というブランド名で呼ばれ、競りではなんと1箱50万円の値がついたことも!まさに食べる宝石です。

プリッとした食感と溢れる果汁が魅力です。大切な人への特別な贈り物としてもおすすめです。

ジュノハートがなぜ「幸運のさくらんぼ」と呼ばれるのか気になった方は、ぜひ下記のリンクをご覧ください。

糖度40度超え、驚きの甘さを誇る「たっこにんにく」

田子町(たっこまち)といえば、国内でも有数のブランドを誇る「たっこにんにく」の産地です。その美味しさの秘密は、この地域特有の厳しい冬の気候にあります。

たっこにんにくの栽培において最大の特徴は、雪の下で冬を越させることです。 収穫前の約2週間、マイナス20度にもなる厳しい寒さと雪の中に置かれることで、にんにく自身が凍るまいと防御本能を働かせます。この時、糖度をぐっと高めるため、まるで果物のような甘みが生まれるのです。

こうして育ったにんにくは、雪のように真っ白で大粒な見た目。糖度はなんと40度を超えるものもあり、加熱するとホクホクとした食感と共に、濃厚な旨味と甘みが口いっぱいに広がります。

田子ガーリックステーキごはん

にんにく好きにはたまらない、にんにくのフルコースを食べられるランチがあることを知っていますか?前菜からデザートまでにんにく尽くし!気になる方は下記のリンクから詳しい情報をご覧ください。

「にんにく」で国際交流!?

田子町は、にんにくを通じて世界と繋がっています。
1988年、同じくにんにくの世界的産地であるアメリカ・カリフォルニア州のギルロイ市と姉妹都市提携を結びました。

以来、互いの街の代表として「ガーリッククイーン」を訪問させ合ったり、ギルロイで開催される大規模な「ガーリックフェスティバル」に参加したり、田子町で行われる「にんにくとべこ」祭りに招待したりと、長年にわたり交流を続けています。

町の特産品「にんにく」が縁を繋ぎ、他にも大韓民国(ソサン市)、イタリア(モンテチェリ)とも姉妹都市提携を結んでいます!

焼くだけでメインのおかずに!甘さ抜群!「南部太ねぎ」

白い部分の直径はなんと約3cm!一般のねぎよりも太く、力強い「南部太ねぎ」。高い糖度を誇り、蜜が葉から溢れ出すこともある程です。そのまま食べても十分甘いですが、熱を加えるとより甘みを感じることができます。まずはぜひ、焼いて食べてみてください。とろとろの食感と甘みに驚くこと間違いなしです!他にもコロッケにしたり、鍋に入れたりしてもおいしいですよ。

一度は絶滅の危機に!?南部太ねぎ復活に動いたのは地元の高校生!

魅力いっぱいの南部太ねぎですが、育てるのが難しい、かつ手作業で育てるため、農家さんの負担が大きいです。そのため、だんだん作り手が減り、絶滅寸前までに。それを救うべく立ち上がったのはなんと地元の農業高校生!町内にただ一人残っていた生産者から種を譲り受け、学校で栽培しながら、生産者を増やしたり、ブランド化を進めたりする活動を続けています。

一度は絶滅の危機に!?南部太ねぎ復活に動いたのは地元の高校生!

4.【特別編】鍋の食材にせんべい!?驚きの食文化「南部せんべい」

パリッとした歯ごたえと、噛むほどに広がる小麦の香り。「南部せんべい」は、小麦粉と塩で作るシンプルなせんべいです。昔ながらの白せんべいからチョコがかかったものなど、種類も豊富で、子どもから大人まで楽しめます。

この南部せんべい、実はお菓子としてだけではなく「食材」として鍋や汁物に使われます!B-1グランプリでも有名になった八戸の「せんべい汁」は、煮込むことで「アルデンテ」のような不思議な食感が楽しめます。おやつと食材、二つの顔を持つ南部せんべいをぜひお試しください!

南部せんべいを使った郷土料理

八戸せんべい汁
肉や魚、キノコ、野菜などでとっただし汁に、小麦粉と塩で作った南部せんべいをパリンパリンと割り入れて煮込む八戸地方の郷土料理。汁物…
八戸せんべい汁
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せんべいおこわ
せんべいおこわ
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昔ながらのせんべい焼きを体験しませんか?



青森で南部せんべいを実際に焼いてみませんか?

一枚ずつ型に挟んでひっくり返す伝統的な方法で、南部せんべいを自分で焼くことができます!

昔ながらの方法で、昔ながらの味を楽しむことができますよ。焼きたての南部せんべいはホクホクしていてとってもおいしいです。

青森の旅の思い出作りにぜひどうぞ!

南部せんべいに刻まれている模様にはどんな意味があるの?

南部せんべいの表面にある模様を気にしたことはありますか?実はこれ、「菊水」と「三階松」という由緒ある家の家紋なのです。

諸説ありますが、南部せんべいの起源は南北朝時代。食事に困った天皇のため、家臣の赤松氏が自分の兜でそば粉を焼いて献上しました。この忠義に感動した天皇が、当時最大の忠臣とされた楠木正成に匹敵するとして、楠木氏の「菊水」と、赤松氏の「三階松」を焼き型に入れることを許したそうです。あの模様が当時の天皇から許可されたものだと考えると感慨深いですね。

南部せんべいに刻まれている模様にはどんな意味があるの?