糠塚きゅうり
夏を感じる八戸の伝統野菜
八戸市糠塚(ぬかづか)地区がその名の由来となっている糠塚きゅうりは、シベリア系の在来きゅうりで、一般的なきゅうりよりも太いずんぐりとした形が特徴です。標準的な収穫時の長さは20cm程度、太さは5cm程度、重さの平均は400g程度で、500gに及ぶものもあります。イボは黒く、堅い果皮は半白に近い黄緑色をしています。江戸時代の参勤交代をきっかけに種子が伝わり植えられたことが始まりと言われている歴史のある在来野菜です。
その歯切れのよい食感とさわやかな苦みは夏にぴったり。水分が多いので、真夏の水分補給にも最適です。
存続危機と復活への道のり
八戸市で愛されてきた糠塚きゅうりですが、1株当たりの収量が10本程度と一般的なきゅうり(100本程度)よりも少なく、他の品種と交雑しやすかったり寒さや病害の影響を受けやすかったりすることから、生産者が減少した時期がありました。そこで2014年に「八戸伝統野菜糠塚きゅうり生産伝承会」が市内の生産者を中心に発足しました。伝承会で使われている種子は糠塚地区で100年近く生産を続けてきた金濵家のもので、5代にわたって大切に引き継がれています。伝承会設立後は生産量も増え、シーズンである6月下旬には八戸市内の小売店でも販売されるようになりました。
糠塚きゅうりのおいしい食べ方
独特の食感が特徴の糠塚きゅうりは、味噌をつけて食べるシンプルな食べ方がおすすめです。その際、しっかりと冷やすことで美味しさが際立ちます。また、漬物にするとさらに味わいが引き立ちます。その他にも、きゅうりをたたいて塩と塩昆布で和えたり、砂糖と酢でマリネにしたり、薄くスライスしてピザにしたりなど、様々な楽しみ方があります。もし苦みが強い場合は、塩もみしてお肉などと一緒に炒めてみてください。
夏の食卓を彩る糠塚きゅうり。シャキシャキ、パリパリとした食感をぜひ味わってみてはいかがでしょうか?
旬のカレンダー
- 1月
- 2月
- 3月
- 4月
- 5月
- 6月
- 7月
- 8月
- 9月
- 10月
- 11月
- 12月
- 旬の時期
- 流通時期
主な生産地
八戸市糠塚地区
- 津軽
- 南部
- 八戸市
- 下北