中華料理との相性も抜群!
お客様からも好評の「はれわたり」
2020年に弘前市境関にオープンした大衆中華の店「モアイ食堂」。2023年11月からは、メニューのすべてに「はれわたり」を使用し、誰からも愛される中華料理と、おいしいごはんを提供したいと奮闘しています。
店主の秋元勇樹さんに中華の料理人から見た「はれわたり」の特徴や魅力を伺うとともに、奥さんの良子さんに家庭でも応用できるおいしい炊き方や食べ方についてお話を伺いました。
2023年11月から「はれわたり」を採用
秋元勇樹さんは、弘前市八幡町にある中華料理店「みんぱい」に十数年勤務し、料理人として腕を磨いた後、独立。2020年に奥さんの良子さんと2人で「モアイ食堂」を開きました。
同店で使っているお米は、「みんぱい」時代から取引のあるお米の卸会社から仕入れ、2021年は「青天の霹靂」と「つがるロマン」のブレンド米、2022年は「あきたこまち」を使用していました。
「卸会社の担当者は、米農家それぞれの栽培方法や、地域の田んぼの特徴まで熟知していて、お米に対してとてもこだわりがある方。その方から勧められたのがきっかけで、2023年11月から『はれわたり』を使うようになりました」と、勇樹さん。
これまでの県産米にはないタイプ
勇樹さんは、初めて「はれわたり」を食べた時、「そのおいしさに衝撃を受けた」とのこと。
「かんでいると、口の中にもちっとした食感と甘みが広がっていきますが、意外とさっぱりして後味がいい。今までの県産米にはないタイプだなと。このお米なら、油を使う中華料理との相性もいいし、うちで提供している定食類には絶対に合う!と、思いました」。
同店のメニューは、定食類が中心。一番人気の「ユーリンチ定食」をはじめ、「麻婆豆腐定食」、「レバニラ炒め定食」、「肉野菜炒め定食」、その他、週替わり定食など、メイン料理、ごはん、汁物、漬物で構成されています。
お腹いっぱい食べて満足してほしいという思いから、汁物は中華スープではなく豚汁にしているのも同店のこだわり。キラキラと輝く油をまとった中華の具材を受け止める、ふっくらした「はれわたり」。豚汁の味噌の旨味も加わって、思わずごはんをおかわりしたくなります。
「オープン当初はサラリーマンの方が多かったのですが、最近では高校生から年配の方まで客層も幅広く、家族連れも増えてきました。SNSで情報発信しているので、週替わりメニューがエビチリ定食の週は、女性のお客様がぐんと増えます(笑)。お客様から帰り際に、『料理もおいしかったけど、ごはんもおいしかった!』と、声をかけていただくことも多く、そのたびに、『お米は、「はれわたり」を使っているんですよ!』と、アピールしています」。良子さんは、そう言いながら笑顔を見せます。
同店では、チャーハンも非常に人気があるといいます。勇樹さんは、「中華の料理人からすれば、もちもちしたお米はチャーハンには向かないのではないかというイメージがあったのですが、『はれわたり』は、粒がしっかり立って仕上がりがべちゃっとならないんですね。私にとっても意外性のあるお米でしたね」と、語ります。
お米の浸水時に氷をプラス
ごはんがふっくらと甘くなります!
勇樹さんは、お米を炊く時の水加減には、毎回、細心の注意を払っているといいます。
「入荷時期によってお米の水分量が違うので、毎回炊き上がりを食べてみて、季節やお米の状態に合わせて水加減をきめ細かく微調整しています。『はれわたり』は、通常のお米に比べて水を少なめにするのがおすすめ。また、浸水時に氷を数個入れることで、ごはんがふっくらと甘くなるので、うちの店ではその方法で炊いています」。
冷めてもおいしい!
子どももお弁当をペロリ
良子さんは、お店で「はれわたり」を導入するにあたり、自宅用のお米も「はれわたり」に切り替えたといいます。
「初めて家で『はれわたり』を炊いた時のこと。炊飯器のふたを開けて、しゃもじを入れた瞬間、もっちりとした感触で香りも良く、『ああ、このお米、絶対おいしいやつだ…』って思いました(笑)。軟らかくて甘さや粘りもあり、何もかもが私好みのお米。毎日食べても飽きないし、しみじみおいしいなあって。しかも、冷めても硬くならずに箸がすっと入るのでお弁当にもぴったりです」。
良子さんがよく作るのは、ゴマ油香る塩むすび。手に塩とゴマ油をつけておにぎりをにぎることで、お米の一粒一粒がおいしく際立つのだとか。ゴマ油の香ばしい香りと風味が食欲をそそり、いつもの塩むすびとはまた違った味が楽しめるといいます。
「小学生の息子が児童館に行く時におにぎりを持たせているんですが、『おいしかった!』って、毎回完食して帰ってきます。また、今まで炊き込みご飯を作る時はもち米を少し加えていましたが、『はれわたり』は、もち米を加えなくてもおいしいですよ。お米の特徴を生かしながら、季節ごとの食材を入れて楽しんでいます」。
良子さんは、アツアツのごはんに「貝焼き味噌」をのせて食べるのもおすすめだといいます。「貝焼き味噌」は、大きなほたての貝殻を鍋代わりにして、だしと味噌、ほたて、長ねぎなどの具材を入れて、卵でふっくらととじた青森の郷土料理。かつて、卵が貴重だった時代は、風邪をひいた時などにお母さんが家族のために作ってくれた料理でした。時代は変わっても、今なお受け継がれる優しさあふれる料理です。
良子さんは、もうひとつ、お家でカンタンにできるお米のおいしい炊き方として、浸水時に炊飯釜ごと冷蔵庫で冷やす方法を教えてくれました。「このひと手間で炊き上がりが格段においしくなりますよ!ぜひご家庭で試してみてください」。
お客様に安定した食を提供できる安心感
勇樹さんは、「はれわたり」の魅力は、そのおいしさもさることながら、「お客様に、いつも安定した味を提供できる安心感」だと語ります。
「地球温暖化が進むなか、青森県でも夏の酷暑で農産物の生育に影響が出るようになり、食物を扱う経営者としては非常に頭が痛いところです。そんな中、『はれわたり』は、高温障害でお米が割れてしまう胴割粒も少なく、寒さにも強いという特徴を兼ね備えたお米だと知りました。お客様に安定した食を提供できるのは、経営者としても安心感につながります。『はれわたり』は、13年という長い歳月をかけて開発され、その集大成がこれなんだ…と思うと、誕生に関わってきた方々の重みを感じますね。私自身ももっと『はれわたり』のことを知りたくなったし、お客様にもそうしたエピソードや魅力をどんどんアピールしていきたいと思っています。来年、再来年、さらにその先に向けて、『はれわたり』が県内外で愛され続けるお米になってくれればいいですね」。勇樹さんは、そう語ってくれました。