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産地情報 ~シャキシャキ食感が人気の山菜・ミズ。~ 株式会社木村食品工業 (2021年6月)

シャキシャキ食感が人気の山菜・ミズ。

初夏になると、スーパーや市場に並び始める山菜・ミズ。その名の通り、みずみずしくシャキシャキした食感が特徴で、青森県では古くから愛されているポピュラーな食材です。

ウワバミ(大きな蛇)が出そうな深い沢や湿地に生息

ミズの正式名称は、ウワバミソウ。一説には、ウワバミ(大きな蛇)が出てきそうな深い沢や湿地に生えていることから、その名が付いたともいわれています。ミズは全国的に分布していますが、北日本を除けば生息地が深い山地に限られていることから、あまり馴染みがないようです。青森県や秋田県などを中心に、東北では昔から食卓にのぼる山菜です。

青森県では、5月中旬からお盆過ぎまで店頭に並びます。ミズは他の山菜に比べて収穫期間が長いのも特徴です。秋になると、茎の所々にむかごのような小豆色のコブを付けます。「ミズのコブ」として珍重され、茎とはまた違った味わいが楽しめます。

山菜特有のほろ苦さもなく、あく抜き不要なので手軽

平川市にある「株式会社木村食品工業」は、山菜の加工やりんごの加工を中心に幅広い製品づくりを行っています。このほかにも、カット野菜、乾燥野菜・フルーツ、冷凍食品、総菜なども手がけ、商品のラインラップは約1,200種類にのぼります。

同社の辻脇悟志 取締役財務部長に、ミズについてお話を伺いました。
「当社では、青森県と秋田県にある工場でミズの買い取りを行なっています。うちで扱っているのは、茎の根元が赤く太い赤ミズ。出始めのものはまだ細いので、炒め物であれば皮をむかずに使えます。ミズはあく抜きも必要ないし、山菜特有のほろ苦さもないので、和え物、炒め物、水物などさまざまな調理法でいただけますよ」と、辻脇さんは語ります。

株式会社木村食品工業 辻脇さん

定番の塩昆布和えや炒め物。「ミズとホヤの水物」はお酒のおつまみにも

ミズ 和えもの

辻脇さんのおすすめは、ミズと塩昆布の和えもの。皮をむいて適当な長さに折ったミズを熱湯に入れると、サーッと美しいエメラルドグリーンに変わり、目にも鮮やか。塩昆布と和えると昆布の旨味がミズに染みこみ、シャキシャキした食感と相まって清涼感あふれる一品です。

厚揚げや豚肉と一緒に炒めて、酒やしょう油などで味付けするのもおすすめだといいます。厚揚げを油揚げやさつま揚げに変えたり、糸こんにゃくを加えてもおいしくいただけます。
また、お酒のおつまみとして人気があるのが「ミズとホヤの水物」。一口大に切ったホヤと、さっとゆがいたミズを昆布でとっただし汁に浸したもの。ホヤのオレンジとミズの緑のハーモニー、さわやかな磯の風味が夏を呼ぶ郷土料理です。

「ミズのコブは、さっと湯がいてしょう油を垂らして食べたり、だしじょう油などに漬けてもおいしいですよ。当社では業務用にミズのコブの加工品を製造していますが、京都の料亭などからも注文をいただいています」。

ミズを含め、山菜は鮮度が命。買ってきてすぐに調理できない場合は、水で軽く湿らせた新聞紙に包んでビニール袋に入れ、冷蔵庫で保管するのがおすすめです。

山菜文化を次の世代につなぎたい

「山菜は食べたいけど、皮むきや下ごしらえが面倒という方たちのために、当社ではさまざまな山菜の加工品を提供しています。青森の山菜の文化や貴重さを、次の世代に伝えていきたいですね」と、辻脇さん。同社のミズの加工品は、地元のスーパーや道の駅のほか、オンラインショップでも購入することができます。

ミズ 加工品

購入できる場所

国産皮むきみず
  • いとく
  • イトーヨーカドー
おしんこみず
株式会社木村食品工業オンラインショップ

https://kiyokazu-gift-shop.com
https://www.rakuten.co.jp/kimurasyokuhin-aomori/

株式会社木村食品工業 辻脇悟志 取締役財務部長

今回お話を伺ったのは

株式会社木村食品工業

辻脇悟志 取締役財務部長

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