今回は、弘前市の「ひろさき豚辛焼(とんからやき)」をご紹介します。
「ひろさき豚辛焼(とんからやき)」とは
地産地消にこだわり、地元産の食材をふんだんに使用した弘前市の新たなご当地グルメです。まろやかな辛みと風味を持つ「清水森ナンバ」と生産量日本一の「りんご」、そして「津軽味噌」をブレンドした甘辛い特製タレを、焼いた豚肉に絡めたものです。
ルールは、次の5か条です。
ひろさき豚辛焼五箇条
一. 正式名称は「ひろさき豚辛焼」とする
一. 津軽藩祖「津軽為信」が京都より持ち帰ったとされる「清水森ナンバ」を使用する
一. 「清水森ナンバ」と「弘前のりんご」を使用した弘前調理師四條会認定のみそだれ「四條会ひろさき豚辛焼のたれ」を基本とする
一. 豚肉は弘前産に限定する(四條会推奨 岩木高原豚)
一. 各店上記を原則の上で調理及び提供方法は自由とする
調理や提供方法は各店に任されており、豚辛焼き定食のほか、豚辛焼丼、串焼きなど、とてもジューシーで辛さがクセになる味わいに仕上がっています。お店をハシゴしての食べ比べも楽しめます。
「ひろさき豚辛焼」デビューのきっかけ
「十和田バラ焼きや八戸せんべい汁のように、地元の人に愛され地域を活性化させる料理を作りたい」との想いから、日本料理研究会弘前支部「弘前調理師四條(しじょう)会」のメンバーが立ち上がりました。弘前調理師四條会は、和食料理人の集まりで、食文化の継承や後継者の育成に力を入れている団体です。
約1年をかけメニューを検討し、昨年、新たなご当地グルメとして「ひろさき豚辛焼」をデビューさせました。弘前調理師四條会顧問の乳井さんは、生産者・飲食店の協力があってこそ、ひろさき豚辛焼が完成したと言います。地元の食材を使うことで弘前市を盛り上げ、地域の活性化を図っています。
ひろさき豚辛焼に使われている弘前市の特産品
●清水森ナンバ
清水森ナンバとは、津軽地方で古くから栽培されている在来種の唐辛子。約400年もの歴史をもち、津軽藩の初代藩主である津軽為信が京都から持ち帰り広めたと言われています。鷹の爪などに比べると、甘み成分が多く辛み成分が少ないのが特徴です。 特製タレには、6ヶ月寝かせた、清水森ナンバの一升漬けを使用しています。
*一升漬けとは、青唐辛子と米麹、醤油を一升ずつ混ぜて作るもので、数ヶ月寝かせると味が馴染み風味豊かな味わいになります。
●岩木高原豚
岩木山の麓、弘前市大森地区で生産されている、生産者と精肉店によるオリジナル豚です。肉質を重視して作られた豚肉で、臭みがなく柔らかいのが特徴です。
●りんご
りんごの街、弘前市。りんごの生産量はもちろんのこと、ポストやマンホールの蓋など街中にりんごのモチーフが散りばめられているのが、りんごの街と言われる所以です。 また、弘前市では毎月5日は「りんごを食べる日」と条例で定め、弘前産りんごの消費拡大に努めています。 特製タレの原料としてりんごの果汁を加えることで、甘さと深みを加えています。
●津軽味噌
津軽地方で生産されている米味噌で、辛口の赤味噌が主流。津軽三年味噌とも呼ばれ、長期間熟成させるのが特徴です。長期間熟成させることで、まろやかな口当たりになっています。
「ひろさき豚辛焼」を食べられる店
日本料理プリンスさくら亭では、岩木高原豚のロース肉を使用したひろさき豚辛丼を提供しています。どんぶりご飯の上に、千切りキャベツと豚辛焼を乗せ、味噌漬けにした清水森ナンバをトッピング。清水森ナンバの量を調整することで、お好みの辛さで豚辛丼を楽しむことができます。
「ひろさき豚辛焼」は、日本料理プリンスさくら亭のほか、弘前市内の飲食店32店舗で提供されています(平成26年6月20日現在)。
食のエリアへの登録
新しいご当地メニューとして、誕生した「ひろさき豚辛焼」は、今年2月に「あおもり食のエリア」に登録されました。これからますます提供店も拡大していきますのでどうぞお楽しみに!
「ひろさき豚辛焼」に関するお問い合わせ先
一般社団法人 日本料理研究会 「弘前調理師四條(しじょう)会」
住所 | 青森県弘前市堅田4丁目12-13(有限会社大器 内) |
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電話 | 0172-29-3661 | 担当 | 乳井 敏雄 |
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