ヤマセと大地が育てる野辺地葉付きこかぶ
青森県の県南地方は、6月~8月に太平洋からの冷たい風が吹き付けるヤマセ(冷湿な偏東風)地帯。夏場でもあまり太陽がでない日が多いため、気温が低く、作物には厳しい地域と言えるでしょう。しかし、豊かな土壌をもつこの地域は、この冷涼な気候を逆手にとり、涼しい所でもよく育つ 葉つきこかぶ の生産に取り組んでいます。
稲作にはしばしば悪影響をもたらすヤマセですが、「野辺地葉付きこかぶ」にとっては強~い味方。皮が薄く、真っ白に育った「野辺地葉付きこかぶ」は、ジューシーで柔らかな甘みがあり、その評判は全国に広がってきています。
青森県産こかぶについて
県内の主な産地
ヤマセの影響を強く受け、夏場に冷涼な気候となる太平洋側が主な産地となっており、その出荷量は全国第3位ですが、年々増加しています。夏場(主に6~9月)の生産がほとんどで、地元や関東地方を中心に出荷されています。
この地域特有の気候をうまく利用し、涼しい所でもよく育つこかぶを昭和50年代後半から作り始め、今では県内一の出荷量となるまで生産が拡大した野辺地町。鮮度保持のため、気温が最も低い夜明け前の午前3時頃から収穫するなど、「野辺地葉つきこかぶ」の良品質生産に努めてきました。その結果、“夏場の品質日本一”と市場からも高い評価を得るほどになっています。
「野辺地葉つきこかぶ」は、種を蒔いてから約40日で収穫できます。長期間安定して出荷するため、収穫の都度、種を蒔いていきます。
手で皮がむける!生でおいしい!野辺地葉つきこかぶ
新鮮な野辺地葉つきこかぶは、葉っぱまで青々としており、皮が薄く手で簡単にむくことができます。肉質が柔らかくて甘みがあることから、生で食べるのがお・ス・ス・メ!かぶ特有のえぐみがほとんどないので、サラダ感覚で味わうことができます。
浅漬けはもちろんですが、白い実の部分はサラダに、葉はごま油で炒め、皮は刻んでキンピラにと、余すところなく食べられる、まるごと野菜です。
「野辺地葉つきこかぶ」をまるごと使ったレシピ
野辺地葉つきこかぶの皮のきんぴら
皮は千切りにする。
1.脂を熱し赤唐辛子を炒め、こかぶの皮を炒める
2.しんなりとしたら酒と砂糖を加えてよく炒め、醤油を加える(歯ごたえが残る程度)
野辺地葉つきこかぶのスープ
1.こかぶの皮をむき、鬼おろし器でおろし、ざるにあげ水切りをしておく
2.だし4カップに、塩小さじ2,酒少々を入れ火にかける
3.2を入れ沸騰させないようにゆっくりと火を通す。水溶き片栗粉でとろみをつけ火をとめる
4.最後に割りほぐした卵3個を入れ、軽く全体をかき混ぜ、盛り付けしたら、上にみょうがの薄切りを飾る
野辺地葉つきこかぶと白身魚のサラダ
1.こかぶは、5mmほどの厚さのいちょう切りにし、白身魚は、1cmほどの厚さのそぎ切りにする。
2.ボールに、白身魚とこかぶを入れドレッシングで和える。
3.レタスを敷いた上にのせ、レッドペッパー、イタリアンパセリ等を飾る