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青森のうまいものたち

一年を通じて安定生産~県産“ベビーリーフ”(2018年3月)

県産ベビーリーフ 旬の食材2018年2月

 青森では冬の寒さが厳しいため野菜の生産は少ないのですが、寒さや雪を逆手に取った「冬の農業」として様々な野菜が栽培されています。今月は、冬はもちろん、年間を通じて安定して供給される県産の「ベビーリーフ」を紹介します。

冬の農業

 寒さが厳しい青森県で、採れたての新鮮野菜があるの?と思われるかもしれませんが、ビニールハウスや雪をかぶった畑の中で、寒さや温泉熱などの地域資源を活用した野菜等の栽培が行なわれています。
 小松菜やほうれん草などの葉野菜をビニールハウスで加温せず寒さに当てて栽培することで糖度やビタミン含量を高めた「寒締め野菜」、秋までに収穫できる大きさに育て、そのまま雪の下で越冬させ、じっくり熟成させることで糖度を高めた「雪にんじん」、温泉熱と温泉水のみで冬を主体に栽培される「大鰐温泉もやし」などの野菜が作られています。

寒じめほうれんそう
雪にんじん
大鰐温泉もやし

年間を通じて安定的に野菜を生産できる「水耕栽培」

水耕栽培のベビーリーフ

 北国の気候条件を利用して生産されている様々な冬野菜のほかにも、季節に関わりなく食卓に彩りを添える野菜として、県内でもベビーリーフが栽培されるようになりました。
 ベビーリーフは、水菜やレタスなどの柔らかい若葉を数種類混ぜて売られており、水耕栽培で作られています。水耕栽培は、土などの培地を使わず、植物に必要な養分を水に溶かした溶液の形で与え、栽培する方法です。
 本県には、ベビーリーフの他にも小ネギやトマト、ハーブ類などを水耕栽培し、県内量販店に出荷している取組があります。

電子部品製造の技術を生かした植物工場

電子部品製造技術を生かした植物工場

 水耕栽培は、多くがビニールハウスにより行われていますが、県内には工場で野菜を生産するという取組を行っている会社があります。
県内で初めて、人工光による植物工場で野菜を水耕栽培している、安部製作所(五戸町)は、電子部品の製造が本業です。水耕栽培は、徹底した温度・湿度の管理とクリーンな環境、きめ細かな機械類のメンテナンス技術が必要であり、本業の技術が生かされています。

農薬を使用しない水耕栽培

 安部製作所は、電子部品を製造していた自社工場を改修し、平成26年2月に水耕栽培の第1工場を稼働させました。その後、需要の増加にともない、新たに廃校となっていた旧五戸町立南小学校の校舎を整備し、平成27年11月に第2工場として稼働を開始しました。農薬を一切使用せず生産された野菜は、「Clean KiraKira Vegetable」のブランド名で青森県内のスーパーなどに出荷されています。

農薬を使用しない水耕栽培

 安部社長によると、消費者からは「洗わずにそのまま食べることが出来るのが嬉しい」「えぐみや苦みが少ないので野菜嫌いの子どもでも食べられる」「揚げ物の下に敷いても変色しない」と好評で、需要は年々増加しているとのことです。

ベビーリーフの栽培

 現在、1日あたりベビーリーフ約300個、レタス類約600個を生産しており、五戸町の一部飲食店ではメニューの一部として提供されています。

販売店 カブセンター・ベニーマート全店舗
よこまちストア全店舗
マエダストア全店舗
イトーヨーカ堂青森店・弘前店・八戸店
マックスバリュー県内全店舗
スーパーカケモ全店舗
飲食店 ビストロヒロ
 青森県五戸町字下モ沢向22-44
 0178-62-7170
居酒屋運運
 青森県五戸町字下モ沢向13-84
 0178-62-2826

問合せ先

安部製作所 0178-62-3105

旬の食材

2020年3月
布海苔投石事業発祥の地「風間浦村の布海苔(ふのり)」

2020年2月
冬に獲れる、「田舎館いちご」

2020年1月
白神山地と日本海の自然に囲まれ育った「深浦白神自然薯」

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