
タラは青森県の正月には欠かせない魚で、昭和20年頃までは、タラに縄をつけて雪道を引きずって帰るのが年の暮れの風物詩でした。
“じゃっぱ”とは青森の方言で“雑把(ざっぱ)”という意味で、普通は捨てられてしまう、魚の頭や骨や皮、内臓の事を指します。タラは捨てるところがなく、丸ごと一匹使える鍋料理として親しまれてきました。
青森県内のどこの家庭でも作られてきた「タラのじゃっぱ汁」は、タラを丸ごと食べるため合理的な料理とされ、だいこんやねぎなどの野菜と一緒にいただくことで栄養的にも優れています。寒い冬に心身ともに温まるじゃっぱ汁は、津軽の冬には欠かせない郷土料理です。