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産地情報 ~今食べてほしい青森の旬食材~ (2020年5月)

今食べてほしい青森の旬食材

新緑がまぶしいこの季節、青森では春を待ちわびたたくさんの食材が旬を迎えています。
旬の食材は、旨みが濃く栄養が豊富なだけでなく、その時期に体が必要とする成分を多く含むなど、健康にも役立つと言われています。新型コロナウイルスの影響で外出しにくい今だからこそ、ネット販売などを活用してご自宅で旬を味わってみませんか?

津軽海峡の荒海が育んだ「海峡サーモン」。
5月中旬~7月は鮮魚での購入も可能!
青森が誇るブランドサーモンを今こそ!

津軽海峡の荒海が育んだ「海峡サーモン」

海峡サーモンとは?

海峡サーモンは、むつ市大畑の「北彩漁業生産組合」が津軽海峡で育てた大型のニジマス(ドナルドソンニジマス)のブランド名です。津軽海峡の荒波で育った海峡サーモンは、程良く乗った脂と引き締まった身が特徴。濃厚な旨味と、舌の上でとろけるような食感が味わえます。
海峡サーモンの旬は、5月中旬から7月下旬。冷凍の加工商品は通年販売していますが、鮮魚で購入できるのはこの時期ならではのお楽しみです。

どんな環境で育っているの?

津軽海峡の荒海が育んだ「海峡サーモン」

2年間淡水で育てたニジマスの幼魚は、海水にならした後、10月末に大畑町の沖合約2キロメートルの場所に設置した生簀(いけす)で約8カ月間育てます。生簀の中を低密度(1立方メートルあたり2~4匹)に保ち、のびのびと泳ぎ回れるようにすることで魚のストレスを軽減しています。また、えさは魚粉をベースに、八甲田山麓に自生するクマザサや、臭みを抑える抗酸化成分の多いバナナを配合したものを与えています。荒波と速い潮の流れで鍛えられた身は引き締まり、さらに、長年の研究によって生み出された飼育管理技術により、全国に誇るブランドサーモンになったのです。

今から31年前。「7人の侍」ならぬ「7人の漁師」が挑んだ前人未到の養殖事業

1989(平成元)年、大畑は大変な不漁に見舞われました。それまでイカ漁を主体としていた地元の漁業者たちが、「捕獲する漁業」から「つくり育てる漁業」に希望を託し結成したのが「大畑さけます養殖漁業研究会」。現在の「北彩漁業生産組合」の前身です。会のメンバー7名により、これまで誰も試みたことのない津軽海峡での魚類養殖の挑戦が始まりました。

しかし、防波堤をも破壊する荒波によって生簀もろとも壊滅的な被害を受けたり、淡水から海水に稚魚を移す過程で死滅するなど、失敗の連続でした。さまざまな困難に見舞われながらも、決して諦めることなく試行錯誤と改良を重ね、築き上げたのが今日の「海峡サーモン」ブランドなのです。

美しい紅色に輝くビジュアル&味ともにトップクラス!
全国のシェフたちを魅了してやまないハイクオリティーな純国産サーモン

近年、サーモンの人気は不動のものとなっています。大手水産会社「マルハニチロ株式会社」が、2019年3月に実施した「回転寿司に関する消費者実態調査」によると、お店でよく食べるネタの1位は「サーモン」で、2位の「マグロ(赤身)」に大差をつけて圧勝。特に女性からの支持が高く、8年連続1位となっています。

ハイクオリティーな純国産サーモン

国内で流通するサーモン類の大半がノルウェーなどからの輸入に頼っているなか、海峡サーモンは純国産。しかも、淡水養殖ではなく津軽海峡育ちのサーモンは、全国の一流料理人も採用するお墨付きの逸品です。

きらきらと紅色に輝く身の美しさ、極上の風味は一度食べると病みつきに!脂にくどさやしつこさがないのにコクがあり、お刺身をはじめ、マリネ、カルパッチョ、手巻き寿司、焼き物などさまざまな料理に良く合います。

用途に合わせて選べる多彩な加工品が続々。常温保存可能な新商品もデビュー!

北彩漁業生産組合は、2015(平成27)年、商品開発・加工・販売部門を担う「株式会社 北彩屋」を設立し、自社一貫体制で海峡サーモンの提供に取り組んでいます。

「青森県産業技術センター下北ブランド研究所」の協力を得ながら、鮮度技術や消費者のニーズに合わせさまざまな加工品を開発。一番人気の「お刺身・切り身セット」(冷凍)シリーズをはじめ、ラインナップも多彩です。

新商品の「海峡サーモンお茶漬け」は、ご飯にのせてお湯をかけると煮こごりがふわりととけて極上のお茶漬けに。「まぜごはんの素」は、あつあつの炊き立てご飯に混ぜてほおばると、サーモンの風味が口いっぱいに広がります。どちらも常温で保存できるので、ご自宅にストックしておくと海峡サーモンをいつでも手軽に味わうことができます。

不屈のスピリッツが結晶した海峡サーモンを、ぜひご家庭で!

「東京オリンピックの開催時期に合わせて、首都圏の飲食店からも多くの予約注文をいただいていたのですが、ほぼキャンセルになってしまいました…」と、残念そうに語るのは、北彩漁業生産組合の濱田勇一郎組合長。

しかし、その反面、例年に比べてネット注文が増えるなどうれしい動きもあると言います。
5月~7月は、早朝に水揚げしたサーモンをすぐに下処理し、全国へ即日発送しています。鮮魚一尾まるごと、姿造り、切身、お刺身用のさくなど、用途に応じてオーダーが可能。一度も冷凍していない、生の「海峡サーモン」を味わうことができるのはこの時期ならでは醍醐味です。また、旬の時期に加工した切身などは、液体急速凍結により素早く冷凍。細胞を破壊しないため、解凍してもサーモンの身から風味や旨みがほとんど流出せず、お刺身でも凍結前に近い状態に戻すことができるといいます。

「今年は冬場の水温変動も少なかったので、おいしいサーモンが育っています。青森の海でたくましく育った海峡サーモンを味わいながら、家族だんらんを楽しんでください!」と、語ってくれました。

(お話を伺ったのは:北彩漁業生産組合

購入できる場所

青森空港、青森県観光物産館アスパム

インターネット販売

北彩漁業生産組合では、期間限定(5~7月)の鮮魚販売をはじめ、各種加工品、ギフト用品などを多数取り揃えています。詳しくは北彩漁業生産組合ホームページをご覧ください。
北彩漁業生産組合

朝市鮮魚即売会

5月10日(日)~7月19日(日)の期間は、毎週日曜日AM8時30分~AM11時頃まで、北彩漁業生産組合加工施設で朝市鮮魚即売会を開催しています。旬の生の海峡サーモンが購入できるほか、全国発送も可能です。
※新型コロナウイルス感染症予防対策のため、お客様にはあらかじめマスクの着用、殺菌水消毒をしていただいたうえ、一定の距離を保ってご案内させていただきます。

「大畑海峡サーモン祭り ネット即売会」を開催します!

6月15日(月)~21日(日)の期間、海峡サーモンを特別価格で販売します。
毎年行われてきた『大畑海峡サーモン祭り』は、新型コロナウイルスの影響により残念ながら中止となりました。そんな中でも海峡サーモンを味わっていただきたいという想いから、本来は祭り会場だけの特価で海峡サーモンを購入できる「ネット即売会」を開催することとなりました。
詳しくは第27回大畑海峡サーモン祭り特設サイトをご覧ください。


世界自然遺産白神山地から注ぐ淡水と、日本海の海水が混じり合う抜群の環境で育つ「十三湖産大和しじみ」

十三湖産大和しじみ

「十三湖産大和しじみ」はなぜおいしい?

津軽半島の北西部に位置する十三湖は、白神山系から注ぐ岩木川の淡水と日本海からの海水が混合した汽水湖です。満潮時には海水が流入し、干潮時には岩木川からミネラル豊富な淡水が入り込むため、年間を通して最適な塩分濃度が保たれています。また、水中に溶け込んでいる酸素の量が多いことから、しじみにとっては快適な生育環境。さらに、定期的に湖底清掃を行うことで、しじみの生育に適した砂質の環境を保っています。このように、本来の恵まれた地形に加え、惜しみない手間と愛情によって全国的にも高く評価される有数のしじみ産地となっています。

7月~8月は産卵期を迎えるため、身が大きくなりコクのある濃厚なダシが出るようになります。また、12月~3月は身が引き締まって旨味も凝縮しており、「寒しじみ」として人気があります。

資源保護と生態系に配慮した十三湖のしじみ漁。
地理的表示保護制度(GI)にも登録

しじみ漁は、「ジョレン」という漁具を使って行われます。ジョレンの目を細かくしすぎないことで、一定サイズ以上のしじみだけを漁獲し、小さいしじみは湖に戻すように配慮しています。

十三湖産大和しじみは、2016年12月、国の地理的表示保護制度(GI)に登録されました。地理的表示保護制度(GI)は、地域で育まれた伝統と特性を有する産品について、その名称を品質基準とともに国に登録し知的財産として保護する制度です。

海峡サーモンお茶漬け

登録生産者団体である十三漁業協同組合(以下、十三漁協)では、漁の時期や1日あたりの漁獲量などきめ細かいルールを定めて資源管理に努めています。また、十三漁協はいち早くトレーサビリティシステムに注目し、2004年に活しじみとして世界初のトレーサビリティシステムを運用開始しました。また、水産資源と生態系を守り、持続的な漁業によって漁獲された水産物や漁法を認証する制度「マリンエコラベル」の認証も受けています。

おそるべし!十三湖産大和しじみの優れた機能性

しじみは、昔から薬効の高い食材として重宝されてきました。良質のタンパク質と多糖類のグリコーゲン、タウリン、アスパラギン酸などのアミノ酸、B2・B12・Eなどのビタミン、そしてカルシウム・リン・鉄などのミネラルが豊富に含まれた食品です。しじみに多く含まれるオルニチンはアミノ酸の一種で、肝機能改善に有効な成分といわれています。アコルビンは、青森県産業技術センターによって発見された成分で、しじみエキスに含まれているペプチド(アミノ酸がつながってできた化合物の総称)です。肝機能保護効果があることが判明しています。

十三湖産大和しじみの優れた機能性

十三漁協が発表している栄養分析表によると、十三湖産大和しじみは他の国内産しじみと比べて、栄養成分がいずれも多く含まれていることがわかりました。なかでも産卵に備え身の太る夏は特に栄養価が高く、「土用しじみ」と言われています。

冷凍するとオルニチンの量がアップ! 栄養&滋味たっぷりのしじみで、ヘルシーなおうちごはんを!

「新型コロナウイルスの影響で海外からの輸入が少なくなったため、今年のしじみは浜値で4~5割高く取引されていますが、旬のおいしい時期にこそぜひ食べてほしいですね」と話すのは、十三漁協の渋谷祐一郎統括係長。購入後は砂抜きして、小分けで冷凍しておくのがおすすめです。料理に使う時は、凍ったまま鍋に入れて調理するだけなので手軽で便利です。それだけではなく、青森県産業技術センターの研究から、冷凍することでしじみに含まれるオルニチンの量が増えるということがわかりました。冷凍庫に常備して、ぜひ日々の健康に役立てたいものです。

「十三湖周辺には、おいしいしじみラーメンを提供するラーメン店もあるので、新型コロナウイルスが収束したら、ぜひ皆さんでドライブがてら遊びに来てください!」と、渋谷統括係長は語っています。

海峡サーモンお茶漬け

(お話を伺ったのは:十三漁業協同組合

購入できる場所

道の駅 十三湖高原(※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、4月22日~5月24日まで臨時休業)、県内のスーパーなど

インターネット販売

青森のうまいものたち内、ネットショップページ、「貝類」を扱うショップでも販売しています。


春の風物詩「トゲクリガニ」

トゲクリガニとは?

トゲクリガニは、「毛ガニ」と同じくクリガニ科の仲間で、毎年4月下旬~5月下旬頃まで陸奥湾内で漁獲されます。県内の桜の見頃に旬を迎えることから、古くから「花見ガニ」「桜ガニ」とも呼ばれ、ガサエビ(シャコ)と並び、お花見の宴席には欠かせない食材です。味は毛ガニと似ており、濃厚な風味のカニ味噌は毛ガニに勝るとも劣らないと言われています。

トゲクリガニ

メスは、オレンジ色の卵(内子)が入っているため人気ですが、オスの方が味はおいしいとも言われています。ご飯にも酒の肴にも合いますが、甲羅にお酒を注いでいただくと、カニ味噌の風味と相まって格別な一杯に。県外ではあまり流通していないため、青森ならではの味覚です。

陸奥湾内のカニ漁

陸奥湾内のカニ漁は、「カニカゴ漁」と「刺し網漁」の2種類の方法で行われています。ほとんどが「カニカゴ漁」ですが、野辺地町漁業協同組合管内では、「刺し網漁」が行われています。トゲクリガニは、春に旬を迎え、店頭に並ぶのは5月下旬頃まで。産卵時期が終わると、トゲクリガニは海底の砂の中に潜ってしまうため、ぜひ今食べておきたい旬の味覚です。

昨年は例年の10倍にあたる40トンを水揚げ!
豊漁続きで、身の入りも抜群のトゲクリガニをぜひ味わって!

「陸奥湾のトゲクリガニは、2018年から大豊漁が続いているんですよ」と語るのは、野辺地町漁業協同組合の杉山正七統括部長。「例年であれば、陸奥湾全体で年間4~5トン水揚げされますが、昨年は40トンと約10倍の水揚げでした。オス、メスともに身の入りも良く食べ応えがあり、味も濃厚で大変おいしいですよ」と、語ります。例年であれば、お花見などの宴席や、仕出し弁当用に値段が高騰するGWも、値が上がらなかったと言います。野辺地町漁業協同組合では、ネット販売も行っています。ぜひ青森の春の味覚をご自宅で味わってください!

トゲクリガニ

(お話を伺ったのは:野辺地町漁業協同組合

購入できる場所

県内のスーパーのほか、野辺地町の「のへじ活き活き常夜燈市場」では、獲れたてのトゲクリガニを購入することができます。(※今シーズンの漁が終わり次第、販売終了になります)

のへじ活き活き常夜燈市場
住所 青森県上北郡野辺地町野辺地567
TEL 0175-73-7887
営業時間 9:00~17:00
定休日 毎週水曜日(11月~2月)、年末年始
※水曜日が祝日の場合、翌日が定休日。
インターネット販売

野辺地町漁業協同組合では、トゲクリガニのネット販売を行っています。詳しくは青森活ホタテ専門店(野辺地町漁業協同組合)をご覧ください。
青森活ホタテ専門店(野辺地町漁業協同組合)


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