日本は世界でも1、2位を誇る卵の消費大国。今回は、青森県の個性的な卵たちを紹介します。
青森県の卵
青森県の卵は、冷涼な気候で生産され、大規模経営で合理化されたシステムにより生産された卵を冷蔵のまま首都圏に出荷することができることから、その鮮度の良さが好評となっています。
また、青森県で生産される卵のうち、約45%が東京都へ出荷され、東京都が入荷する卵の約19%が青森県産(第2位)となっており、供給量が安定していることから首都圏の卵問屋にも高い人気を誇っています。
主な産地
青森県内では、三八地域や上十三地域を中心とした県南と、南黒地域の津軽となっていますが、全体的には県内各地域でバランスよく生産されています。
種類
卵の見た目では、「白玉」(白い殻の卵)と「赤玉」(茶色い殻の卵)くらいの違いしかありませんが、卵を産む鶏には様々な種類があります。
県の畜産試験場では青い色の卵殻が特徴的な「あすなろ卵」を産む鶏を開発し、農家の皆さんにヒナを供給しています。南米チリ原産で青卵殻遺伝子をもつアローカナ種に白い卵を産む白色レグホーン種と茶褐色の卵を産むロードアイランドレッド種をかけ合わせ、20年以上もの歳月をかけて育成しました。
また、一般的な鶏卵は卵黄の割合が卵全体の27%程度なのに対して「あすなろ卵」のそれは30%超と大きいのも特徴です。
「レモンイエロー」の黄身が特徴「玄米玉子」
一般的に、鶏の飼料は外国からの輸入に頼っているものが多いのですが、青森県には、国産の玄米を飼料とし、黄身が白っぽい「レモンイエロー」色をした「玄米玉子」があります。栄養価は黄色い黄身の卵と変わらず、しっかりとした濃い味がします。
他県でも、飼料米を餌とし、差別化をして販売している事例はありますが、そのほとんどは、黄身の色に影響が出ない配合割合(約2割)。「玄米玉子」はこの割合を6割まで増やしたことにより黄身の色が「レモンイエロー」になるのです。
主な成分
鶏卵にはタンパク質、脂肪が多くナトリウム、カリウム、リン、鉄、亜鉛などミネラルがバランスよく含まれています。コレステロールは高めですが、黄身のレシチンが血中コレステロールを溶かします。
料理
ゆで卵、目玉焼き、茶碗蒸し、オムレツ、製パン、マヨネーズなど様々な料理 に使用される「万能選手」の卵。「ホタテの貝焼き味噌」をはじめ、青森県の郷土料理にも数多く 使用されています。