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青森のうまいものたち

つがる市車力「Michiki農園 工藤三千輝さん」(2018年5月)

2018年5月 産地レポートMichiki農園 工藤三千輝さん

屏風山の防風林
近隣のベンセ湿原のニッコウキスゲ
屏風山特有の砂地

青森県の西北部、津軽平野の中央部から西に位置するつがる市。
つがる市でも、日本海に面した車力地域は、津軽国定公園指定七里長浜(しちりながはま)を有し、この七里長浜に沿って、津軽藩が今から300年ほど前に造林して作られた保安林、通称“屏風山”があります。この屏風山を含む車力地域は水はけが良い砂地の砂丘地帯で、青森県のすいか産地等として知られています。
また、屏風山に隣接する、23haに及ぶ広さのベンセ湿原は、初夏になるとニッコウキスゲが一面に咲き誇ります。このベンセ湿原は、もともと一帯が湿地帯だったつがる市の気候風土の風景を残す、観光地となっています。

Michiki農園 工藤さん

車力地域は砂丘地帯であり、日本海からの強い偏西風と大砂丘から飛ぶ砂塵から新田を守るため、200年以上植林が続けられてきました。農業に向いていないと言われていたこの地で、先人たちの植林に加え、地域の畑地のため開墾と整備に尽力してきた生産者の1人が、今回ご紹介するMichiki農園の工藤さんです。
工藤さんは、この屏風山で根菜類を中心に農業を営んでいます。

Michiki農園では、水はけの良い特有の砂地を活かして“にんにく”、“長いも”、“小麦”などを栽培している他、青森県が開発した“あさゆき”という低アミロース米や、ネバりが強くすりおろしたとろろがお餅のような食感になるほど濃厚な“つくなが1号”という品種のヤマノイモなど、新品種の栽培にも積極的に取り組んでいます。

栽培風景

夏はにんにくの収穫、晩秋には長いもの収穫がされます。
翌4月下旬頃には、掘り起こさずに土中で熟成させた、長いもの春堀りが行われます。

取材時は、春堀りの作業が終わり、長いもの種イモを掘り起こす作業を行っていらっしゃいました。

春堀り作業
秋の収穫作業
秋の収穫作業

Michiki農園でブランド化している農産物

もちとろろ

もちとろろ(品種:つくなが1号)

加賀丸いもと長いもの優良種とのかけ合わせで生まれたヤマノイモで、自然薯なに匹敵するネバりがあります。その強いネバりはすりおろすとお餅のようにまとまり、もちもちとした食感があるため「もちとろろ」と名付け、ブランドとしました。
一般的な長いもと比べて皮の表面がボコボコしていて見た目にも違いがあります。

つがる雪舞

つがる雪舞(品種:あさゆき)

コシヒカリ、ひとめぼれ、ミルキークイーンなど、名だたるお米の遺伝子を継ぐお米で、アミロースの含有が少ないため冷めても硬くなりにくい特徴があります。

お米の外観が淡く白濁し、初冬の早朝にうっすらと降り積もった雪のイメージから“あさゆき”と命名されたため、Michiki農園では青森津軽の地に舞う雪のようなイメージで「つがる雪舞」と名づけ、ブランド化しています。この「つがる雪舞」は、減農薬、減化学肥料の栽培で青森県の特別栽培認証を受けています。

農産物へのこだわりと取組み

特別栽培看板

ブランド化している「つがる雪舞」(品種:あさゆき)の他にも、食べる方の食の安心、安全を一番に考え、農産物の農薬、化学肥料を青森県の基準の半分以下に抑えた特別栽培農産物の認証を受けて生産をしています。

農産物の栽培だけでなく自農園で栽培する小麦(品種:ネバリゴシ)を使い、乾麺等の商品展開等もしています。
さらに、工藤さんは、平成14年に生産農家5名で車力水田農業生産組合を設立、組合としても米、長いも、にんにく、ごぼう等を生産しているだけでなく、にんにく栽培では栽培面積と生産者を増やし栽培の普及に大きく貢献した先駆者でもあります。

お問い合わせ先

名称 Michiki農園
住所 〒038-3303 青森県つがる市車力町若林
TEL 0172-55-6040 (販売元:エスイージー株式会社)
栽培品目 にんにく、長いも、小麦、お米等

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