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産地レポート 〜 生産者の声 〜

米農家の米粉パン&ケーキ…古館留美子さん(十和田市)

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 輸入小麦粉の値上がりに伴って、私達の食卓に欠かせなくなっているパンも、この頃値が上がっている。そこで注目されてきたのが米粉。軒並み低い自給率の中で、米は98%(カロリーベース)と自給率の優等生。その米を粉にしてパンを作る動きが加速している。
  十和田市の米農家、古館 留美子さんは、道の駅「とわだぴあ」の産直施設で、平成15年から米粉で作ったパンとケーキを販売している。

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米粉の食パン
もちもちした食感が特徴

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米粉のケーキ
「 田んぼのケーキ」

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米粉のチーズケーキ
「白いちーずけーき」


米粉パンの試行錯誤

 産直施設に商品を提供するに際し、「団子」や「餅」は、他の米農家が出しているので、何か違う物をと考え、以前から作っていて自信のあったパンとケーキを出すことにしたという。 しかし、小麦粉では作り慣れてきたパンやケーキも、米粉という材料では、扱いが全く違いどうしていいのか見当がつかなかったという。もち米、うるち米など様々に試してみた。
  「もち米で作ったときは、初めオーブンでいい具合に膨らむんですよ。でも、その後急速にしぼむの。まったくお餅と一緒。」
 作る量の違いかとも思い、1kgから3kgに増やしてみたが、結果は同じ。後には、大量の「パンもどき」が残った。毎日毎日の試行錯誤で、食べても食べても残った。
  「結局は捨てたの・・・。もちろん家人には内緒でね。」

 そんなとき、「現代農業」に“米粉パンの作り方”が掲載されているのを見た。
 「あぁ、そうだったんだって思いましたよ」
  それからは、もともとの腕を生かして米粉パンはパンらしいパンとなった。

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何度も試行錯誤を
重ねてきた

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オーブンで発酵中
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オーブンで

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米粉パンならではの・・・

 直売所に出すため、なお一層のグレードアップに励んだ。 作る度に、厳しく評価してくれるその当時、小学校6年だった娘の里穂さんに食べてもらった。
 「これじゃ、甘くてだめだよ」・・・家内マーケティングは続いた。
  古館さんは、初めおやつ感覚で食べるパンを考えていた。いつもは、夕方になるとお腹が空いてくるご主人と正行さんが、「今日は、あまりお腹がすかなかった」と言った。お昼は米粉パンだった。「腹持ちがいいよ」とご主人。
 「そのとき、思ったんです。このパンは、おやつじゃなくて食事として考えればいいんだ」と。

 米粉パンのファンの中心は、お米の直売の購入者。年輩の人にも好評だった。「小麦のパンならのどが詰まるけど、米粉のパンならそんなことないの」と言って買ってくれた。

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米粉パンの材料
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載せる野菜も地元産
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ピザパン
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ピザパンと米粉パン
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米粉のパンは
一次発酵だけでよい
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素早くオーブンに入れる
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米粉の食パン
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米粉のロールパン
 

広がる人の輪

 十和田の道の駅「とわだぴあ」にパンを出すようになってから、また、新しい展開も出てきた。色々な人から材料の提供や注文が出てきた。「これ使ってみて」と直売所に出している農家から野菜等が、秋田の粉屋さんは、微細の米粉を提供。今ではケーキは、古館さんのお米をその粉屋さんに挽いて貰った微細粉を使っている。「子供が小麦アレルギーなの。安心して食べられるパンを作って」と・・・。「地域に支えられてると思ってる。本当にこの地域の人達は温かい」と生まれ育った地域を誇る。

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「地域の人達が温かい」
と古館さん
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卵の香りがする
優しいカステラノよう
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中に何も入っていない
ケーキ
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ロールケーキ
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ロールケーキ
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右:プレーン
左:小豆入り
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ベークドチーズケーキ
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出来たパンやケーキを
並べていく
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直売所の棚

私達のそばにある食の安全・安心

 古館さんのお舅さんは、米の検査技師だった。その影響もあり、古館さんはちょっと米に詳しい。良い米を見分ける事が出来る。詳しくなってから、なお、お米に愛着がもてた。
 「でもね、今年から家も減反で半分にしなくちゃならないの」
  今年から6町歩付けていた田んぼは半分の3町歩になった。「お米パンやケーキも売れるようになって、米の活用法も見えてきたと思ったらこれでしょ。がっくりなんだよね。」

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実った稲穂
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お米に愛着
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米の活用法が見えてきた矢先… 減反は農家のやる気を殺ぐ

 古館さんは、近くの畜産農家と相談し、家畜の飼料を付けることにした。
 お米を作るための田なのに・・・。でも、田をそのままにしておくわけにはいかない。3年もすれば柳が生え、田は使い物にならなくなる。
写真 米あまりと言われる中、パンに形を変えての主食と考えた米粉パン、ファンも付きこれからと言うときに・・・との思いは強い。食を巡る様々な疑惑が報道される中で、私達は、生産者も生産現場も分かって、何時でも確かめられる環境にある。
 古館さんは、眠くなってくるという、表示のシール貼りをもくもくと続けた。

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シールを貼って
いくのは大変


←シールは製品により様々
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各種のシールファイル
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出来上がり
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米粉も販売しています

古館さんの「米粉パン&ケーキ」が買えるところ

道の駅とわだ「とわだぴあ」(農事組合法人道の駅とわだ産直友の会)
住所:〒034-0051 青森県十和田市大字伝法寺字平窪37-2
TEL. 0176-28-3790
http://www.towadapia.jp/


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掲載日 2008.10.1


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