産地レポート Vol.12:じゃがいも
【生産者の声】黄金崎農場 佐々木 君夫 さん(鰺ヶ沢町)
カラフルなジャガイモが育つ黄金崎農場
農業生産法人黄金崎農場。我が国の農家一戸当たり耕地面積は1.6ヘクタール。
国は、農地の集積、大規模化を進め、海外農産物との競争力を高めようとしている。5ha以上の大規模農家は青森県内では、全農家の6.38%と極めて少ない。そんな中で、青森にも早くからアメリカ並みの経営規模と大型機械による作業一貫体系をめざした農家がいた。
昭和51年1月、農地面積450hで佐々木君夫さん達農家4人で農業生産法人黄金崎農場をスタート。佐々木君夫さんが53才、他のメンバーも20代だった。
当初は、スイカ、メロン、加工トマトなど野菜が中心だった。
「農家でも、サラリーマン並の月給が欲しい」との想いがあった。良い時期もあった。しかし、海外から安い農産物が入ってくると、市場価格は下がり、特に大規模に作付けしていた大根の価格暴落は、ひどかった。冷害や病害虫、販売不振、そして資金難と困難が続いた。
![]() 黄金崎農場 |
![]() 荷捌き場 |
![]() 収穫へ |
![]() 畑に積まれたコンテナ |
![]() 佐々木さん |
![]() ジャガイモ畑 |
![]() 収穫の大地 |
![]() 収穫前に茎は刈ってある |
![]() 大地の肉と言われる ジャガイモ |
![]() |
![]() 収穫したジャガイモを 車上で選別していく ←選別作業は車上で |
|
ジャパンポテトの設立で種芋生産へ
平成12年には、経営の建て直しと作物の見直し、ジャガイモの販売力を強化するために、キリンビールとの合弁で株式会社・ジャパンポテトを設立し、民間では初めて種芋の原種の生産に乗り出した。常時30種類ほどのジャガイモが植えられている。
500ha余りに拡大した世界遺産・白神山地の山麓と岩木山山麓の2ヵ所の農場では、加工用のジャガイモをはじめ、小麦・ダイズ・加工用ダイコンなどを栽培。 広い農場には、農地ごとに番号が振られ、それぞれに植えてある作物が記載されている。
![]() 大根畑 |
![]() 大豆畑 |
![]() 枝豆畑 |
![]() 広大な大根畑 |
![]() 加工用大根 |
![]() 青森県の在来種の毛豆 |
![]() 大豆 |
![]() 広い農場なので 番号が付いている |
広い敷地にコンテナが置いてある |
種芋として遠く長崎に送る芋もある。種芋の栽培地だけに、むやみに人を入れない、靴は消毒してから入るなどウィルス対策は、細かに決められている。
「農産物はなんであれ土が基本。良い土からは良い作物が出来る。」良い土の見分け方は?と聞いても言葉では説明できないと言う。「経験だな」の答え。複雑に組み合わさった自然の営みが作用し表れる”土の表情を読みとる日々の積み重ね”が経験なのだ。
土を正常に保つために、高キビを植えている。高キビは、土の余分な肥料分を吸い取り、過剰な栄養分を調整する。植物で植物を制している。
![]() これを畑にすき込むと イモの出来が良いんだ |
![]() 改良されたタカキビ 背丈が低い分倒伏に強い |
![]() 土中の余分な肥料も 吸い上げてくれる |
![]() |
←高キビは大地を |
![]() ジャガイモ畑 |
佐々木さんは、ときどき、イモを掘り出しては生育状況を確認する。広大な農地をくまなく歩く。
![]() 芋の状態を見て回る |
![]() ノーザンルビー |
![]() キタムラサキ |
![]() インカのひとみ |
![]() ノーザンルビー |
![]() 左からインカのひとみ・ノーザンルビー・シャドウクィーン |
![]() キタムラサキ |
|
![]() これがノーザンルビー |
イモと言えば男爵・メークィーン。その世界からの脱却を目指してきた。
「めずらしいだけじゃダメ。基本的に美味しくないと誰も食べてくれない。それと、農家が作り易いイモでなくては広まらない。病気に強いとか収量がある程度あって収益に繋がるものでなくては・・・。種芋生産は、そこのところを押さえておかないと。それは自分が農家で実際にやっているから自信をもって言えるんだ。例えば、インカのめざめは、収量は他の半分でも、値段が高いからやっていける。」
佐々木さんは、様々なイモの一つ一つをどうお客さんが使ってくれるか考えるときがあるという。料理だけでなく、シャドウクィーンの紫はひょっとしたら、薬としての需要があるのでは?染料に使えるのでは?と想いを巡らすという。
好きなことをやってられる幸せな人
毎日毎日、毎年毎年畑に立つ佐々木さん。
佐々木さんが嬉しいことそれは・・・「お客さんに誉めて貰うこと。美味しかった、めずらしかった等々。それが一番嬉しいね。“どうだ”という気になる」
「若い頃は、良い作物を作ることが夢だった。今は農業から地域作りをやっていくんだという夢がある。そのためには農業で食っていけること。活力有る農村を作って、いろんな人を巻き込んで、(今の農業が置かれている厳しい状況の)仕組みを変えていきたい。夢も年代によって変わってくるもんだよ。」
口先だけでなく、それを自分の働く姿で周囲に分からせてきたという佐々木さん。
![]() 畑に立つ佐々木さん |
![]() |
![]() 今年はどれだけ いけるかな |
|
|
|
“不言実行”旨(むね)とする。真っ直ぐに突き進む佐々木さんに奥さんは「あなたは好きなことやってて、幸せな人ね」と言われるという。既存の物や価値、考え方に懐疑的な佐々木さんに、新種のジャガイモは似合う。
「テイスティング・ポテト」
黄金崎農場で生産した様々な種類のジャガイモを、おしゃれに売り出したのは黄金崎農場の広報・営業企画担当中村克子さん。
いろいろな味を楽しみ、料理に適したジャガイモを使うことで、料理が、生活が楽しくなると提唱する。
![]() 営業販売企画の 中村克子さん |
![]() テイスティングポテト |
![]() 小箱にパッケージした テイスティン グポテト |
まずは試験的に食べてもらおうと、小箱にパッケージした「テイスティング・ポテト」を5年ほど前から販売している。特にこの商品は、おしゃれでこだわりを持った客の多い伊勢丹デパートでよく売れた。
![]() アンデスレッド |
![]() デストロイヤー |
|
ジャガキッズパープル |
![]() シェリー |
![]() タワムラサキ |
![]() 十勝こがね |
![]() つがる小雪 |
|
![]() ヨーデル |
![]() テイスティングポテト 箱入り 3kg |
![]() テイスティングポテト 箱入り 5kg |
中村さんは、ときどき東京での販売に出掛け、消費者ニーズつかみ、生産現場に反映している。ただ、佐々木さんも中村さんも「テイスティング・ポテト」は、ジャガイモが広く普及する序章だという。
![]() アンデスレッドの コロッケ |
![]() インカのめざめの ジャーマンポテト |
![]() タワラムラサキの キンピラ |
![]() 十勝こがねの 大葉包み揚げ |
|
![]() ヨーデルの チーズ焼き |
いつの日か、男爵やメークィーンのように何時でもスーパーで手に取れるようになることが目標だという。今日も黄金崎産の種芋が、日本各地に運ばれていく。色とりどり、様々な使い方のジャガイモが何時でも何処でも手に入るようになれば、佐々木さんの目指す夢が現実となるのだろう。
|
|
|
お問い合せ先
株式会社 黄金崎農場
青森県西津軽郡深浦町大字舮作字堰根155
TEl. 0173-75-2122
オフィシャルサイト http://www.koganezaki-farm.jp/
関連ページ:





















広い敷地にコンテナが























ジャガキッズパープル


















