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産地レポート 〜 生産者の声 〜

日本ミツバチの蜜 奈良農園さん(五所川原市)

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3月8日はミツバチの日という。
語呂合わせで「3みつ8ばち」。ちなみに8月3日は「はちみつ」の 日だそうで、どちらも、全日本はちみつ協同組合と日本養蜂はちみつ協会が定めたものだという。

冬から春へと変わっていく今の季節、体調も崩しがち。
はちみつの主成分は果糖やブドウ糖で、短時間で体内に吸収されて、すぐにエネルギーに変換され、脂肪になりにくく、疲労回復にも効果があるという。

私たちの身の回りにあるハチミツは、大抵が、養蜂に適した西洋ミツバチのミツ。
実は、天然のはちみつには、西洋ミツバチの蜜と日本ミツバチの蜜の2種類ある。
西洋ミツバチの蜜は、一種類の花だけから集めた「単花蜜」であり、日本ミツバチの蜜は、いろんな花の蜜を集めた「百花蜜」。


「単花蜜」の西洋ミツバチの蜜は、花ごとの味や香りが楽しめる。

一方、「百花蜜」である日本ミツバチの蜜には、いろんな花の蜜が混じっている分、風味豊かと言われている。少し発酵したような酸味があるのは、いろいろな花から蜜を集め、蜂の体内を経由し、糖度の高い蜂蜜になる過程で多くの時間がかかるためと言われている 。

それだけの長い時間が掛るため、採れる量もセイヨウミツバチの20%程度。これがニホンミツバチの蜂蜜が希少で高価である理由だ。
ニホンミツバチの巣から収穫する蜂蜜は多くても年に2回程度。
日本で出回っているハチミツのうち、0.1%程度がニホンミツバチのハチミツではないかと言われている。
現在、日本でニホンミツバチを本格的に飼育している養蜂場は、数えるほどで、商業的にやっているというよりは、趣味的にやっている人の方が多い。

青森県五所川原市で日本ミツバチを飼っている奈良農園の奈良さん。

米とハウス野菜が主力の農家さん。日本ミツバチを飼って、今年で7年程になるという。
7箱を設置。1箱に8千匹~1万匹の日本ミツバチがいる。
年に1回の割合で搾蜜するが一箱から180ml~2Lくらいしか採れず、全部で10Lくらいだという。西洋ミツバチの半分の量。
 気温の高低差や蜜の濃さによっても搾蜜量は違うのだそうだ。
5月から8月が最も忙しい。
5月の田植えが終わってから養蜂の仕事にかかる。

奈良さんは、初めは、西洋ミツバチを飼った。その時には、日本ミツバチの5倍ほどの蜜が採れたという。しかし、飼育の過程で手違いがあり、全滅。
それからしばらくは、養蜂はやらなかった。
たまたま、知り合いの家で、大きな松の木を切ったら、日本ミツバチの巣があり、奈良さんの所へ持ってきた。
日本ミツバチなど飼ったことのない奈良さんは、早速ネットと本で勉強。
巣箱も手作りした。

手作り巣箱 冬はこのように越冬  

学んでゆくうちに、随分と西洋ミツバチと日本ミツバチの生態の違いが多いことが分かった。

西洋ミツバチは、元々、家畜としてその飼育方法も確立しているが、日本ミツバチは、野生であり、飼われることに不慣れなハチだということ。それならばと、飼育方法は、自然放任主義でいくことにした。
それが、上手くいった。


蜜蜂の巣は上に張り付くように作られ

ハチは、自由にのびのびと飛び回り、ゆっくりと蜜を作った。
蜜源は、奈良さんの家の草花や近所の梅、桜、栗、近くの土手のシロツメクサ
と、それこそ百花繚乱。良い蜜源だった。
「いろんな花から蜜を集めてくるので、それぞれの蜜の色が違う。まぁ、綺麗に縞になるもんだよ。」と奈良さん。
ハチの居なくなった巣箱を見せてもらった。真っ白な蜂の巣が下がっていた。
西洋ミツバチが、すのこ状のものに蜜を貼っていたのとは違い、日本ミツバチは、自分で大きさの不揃いな巣を作り、上段に作った巣から、幼虫がいる下段に蜜が落ちていくように作っていた。蜜は幼虫の栄養源。だから、あまり搾蜜できない。これも、搾蜜が少なくなる理由。

6月上旬、奈良農園に伺った時、珍しいことに遭遇した。
分蜂、いわゆる巣別れを見ることが出来た。
その日は、時々小雨の降るどんよりした天気で、気温はあまり高くなかった。(20度くらい)
春から夏にかけて、一つの巣に新しい女王バチが生まれたとき、古い女王バチが巣にいる働きバチを連れて集団で引越。群れを増やす方法として、分蜂は重要な役割を果たす。



分血はじまる 軒先に移動
移動完了すると指を入れても刺されない 巣の移動のため網に入れる
   
何やら騒々しくなったと思ったら、空におびただしい数のハチが。
大きく渦巻を書き、ブンブンと大きな音を立てる。
巣から出たハチは、女王ハチを中心に軒下に一塊となった。しばらくすると、先ほどまでのブンブントいう大きな音が止んだ。それを見て、奈良さんが、巣箱に新しい巣を移した。刺されもせず無事終了。

無事撤収 テープで固定
巣箱に移動 箱を上下反対に
 
無事ハチは新しい住処へ  

この巣の移動も、一塊になってから2時間以内くらいで済まさないと、他へ飛んで行ってしまうという。まだ、行き先を決めないうちに箱に入れなくてはいけない。

1匹の西洋ミツバチが一生かかって集めるハチミツの量は、たったティースプーン1杯 ( およそ4g~5g ) 。西洋ミツバチでそうであるなら、日本ミツバチは?
しみじみ味わいながら食べなくては。

 

【奈良農園の日本ミツバチのハチミツが買える所】
日本蜂蜜の価格  150g 1300円 (2017年 3月現在価格)

まるっと新鮮館
住所:〒037-0612 五所川原市福山字実吉73-6
TEL:0173-29-3451

カブセンター  大野店
青森県青森市大字大野字前田73−6  
TEL:017-762-3515

カブセンター  西青森店
青森県青森市大字石江字三好130−1  
TEL:017-761-2130



掲載日 2017.3.1


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