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産地レポート 〜 生産者の声 〜

青森のぶどう栽培の匠(青森市)

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青森県のぶどうの主な産地は、鶴田町、南部町、弘前市で本県の栽培面積の約56%を占めている。主力品種は、スチューベンとキャンベル・アーリー。
スチューベンが約69%を占め、次いでキャンベル・アーリーが約21%となっている。
スチューベンは、貯蔵による端境期出荷によって比較的安定した価格で取り引きされ、生産意欲が高いことから漸減傾向で推移している。
 


佐々木 富男さん

一般的には、県内でも上記の地域が有名であるが、青森市内でも大粒の立派なぶどうが栽培されている。
青森市筒井にブドウ栽培の匠がいる。
佐々木 富男さん
作っている品種は、ベニバラード ・ロザリオロッソと主に大粒品種。

イタリア ロザリオロッソ

昭和30年ごろには、減反政策に伴いキャンベルも栽培したが、価格が思うように出なかったため、10年前から新しい品種、ベニバラード ・ロザリオロッソと大粒品種に切り替えた。ベニバラードは、果肉は硬めで、酸味が少なく、甘味が勝っているが、軽い感じで次々食べられる。
一方、ロザリオ・ロッソは、皮はしっかりとしていて歯切れがよく、皮ごと果肉が食べられ、とてもジューシー。さっぱりとした甘さで、いくらでも食べられる。
実は、佐々木さんは、長らく青森県のぶどう協会の会長を務めていた。
ブドウは、4月に芽を出し、6月に開花を迎え、7月に「摘粒」(てきりゅう)する。佐々木さんの所は、ハウス栽培なので、袋掛けはないが、病害虫の除去等休む暇もない。

大粒のブドウであるため、一房の大きさを大体500g~600g位に整えている。
「摘粒」(てきりゅう)は、ロザリオロッソで約50粒、ベニバラードで約50粒~60粒にする。ロザリオロッソは、下から3.5cm残し、ベニバラードは、下上から切り中間7cm残して実を整える。でないと葡萄の実は流れ、実がつかず、甘さも足りないという。

ベニバラード ロザリオロッソ
イタリアの各種
棚の仕立て方は青森独特のもの
佐々木さん夫婦とお嫁さんの留美子さん 時期時期の作業は苦じゃない


富男さんにブドウ栽培の面白さを聞いたら、秋の収穫作業と時期時期の栽培管理だという。大変な作業と思うが、富男さんはそれさえも楽しいという。


輪ゴムで位置を替える

富男さんの自慢は、枝の仕立て方の上手さ。積雪にも強い垣根仕立にしている。
全国的に見ると棚仕立てが圧倒多数だが、本県だけは、太陽光がよく入り積雪にも強い垣根仕立てを採用している。それと、よく日が当たる様に、輪ゴムで位置を調整できるようにした事。りんご栽培の際の弦回しと同じ原理だ。

富男さんは、昭和53年度に「ブドウの立樹の部門」で農林水産大臣賞を受賞。
昭和63年度には怪我をした富男に代わり、富男さんの手ほどきを受けた奥さんの麗子さんが農林水産大臣賞を受賞した。
このときのことを富男さんは「私の時はカップ、家内の時は大きな立派なトロフィーだった」と笑いながら言う。

  昭和53年度農林水産大臣賞
富男さんに手ほどきを受けて 昭和63年度農林水産大臣受賞

 


今後は剪定

10月下旬から11月に入り、落葉が進むと、「剪定」作業に入る。剪定で半分は、実の良し悪しが決まるというとても重要で難しい作業。
これが終わると一息つける。
そして、ブドウの出荷先の産直施設「げんき畑」も冬期休業にはいる。
ゆっくり休めるのは、12月~3月までだと言う。
来年、また、げんき畑にブドウが並ぶのを楽しみに。



掲載日 2016.11.1


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