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産地レポート 〜 生産者の声 〜

30年ぶりの豊漁「マイワシ」…田澤 米逸さん(外ヶ浜町)

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田澤 米逸さん 面白いほどの大漁
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体長10cm 体重100g

 青森県外ヶ浜町(そとがはままち)平舘、青森県の北部、津軽半島の北東部に位置する。そこで、今年、春からマイワシの大型、大羽イワシの大漁が続いている。5月末まで続いたこの豊漁、実に30年ぶりだという。1988年をピークにマイワシの漁獲量が激減しその後低位のまま推移するなどしてきただけに、浜は久しぶりの豊漁に賑わった。

 マイワシは、大きい順に、「大羽イワシ」「中羽イワシ」「小羽イワシ」と呼ばれる。今回の大羽イワシの大きさは、体長10cm重さ100gほど。

 平舘磯山の田澤 米逸さんの漁法は、定置網。 定置網漁は、沿岸を回遊する魚をさえぎる「垣網」と、それに沿って誘導された魚が入る「身網(袋網)」を設置して魚を獲る。大型の漁船で大量に魚を獲るのとは対照的な、魚の動きそのものによる漁法のため、季節ごとに回遊する魚種とその習性を知り、潮の流れを読んで網を設置する漁師の長年の勘と経験がものを言う。
 船舶や漁労機器が大きく進化してきた時代には、効率のよくない「待ちの漁」と言われることもあったが、自然への回帰や資源の大切さが見直されている近年では、魚を根こそぎ獲ることのない資源管理型漁業や省エネ漁業として、定置網漁は再び脚光を浴び始めている。

 漁場は陸から3キロほど離れた場所で、船で15分程度。

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沖に仕掛けた網へ
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船を取り巻くカモメ

 漁場に近づくにつれ、先に操業している他の船の周りにウミネコが群がっている。 田沢さん達も、漁を始める。網を起こし始めると、鼻の利くウミネコたちが集まってきた。

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カモメも戦闘態勢
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網をローラーに掛け、準備

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上がってきました

 イワシは、青白い体を光らせ、海の中から上がってくる。 鱗が飛び散り、日にきらきらと輝く。これも自然の美しさだ。

 上げられたイワシは、水氷が入った生簀に入れられ、勢いよく踊る。 生簀の側面にも鱗が張り付き日に照らされ、光っている。田澤さん曰く「この光景は、漁師50年やっているから見られるが、30年やっている者には見られないよ。やっぱりこれだけ獲れれば面白いなぁ。」
 子供のころから船に乗っているという田澤さんでも、これだけの大漁はなかなか目に出来ないという。「ずっと昔であれば、それぞれの漁家で、獲れ過ぎたときは、肥料に作ったもんだ。」という。半農半漁は、一般的な暮らしだった。

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鱗が光っています

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大きな笊かごですくいます。
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生簀に水氷の準備

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鱗と水のしぶきの競演

 生簀に入りきらない分は、板で仕切り、そこにイワシを上げていく。 船中、イワシで満杯だ。

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イワシで埋まる!

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足の踏み場もありません
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板で仕切って甲板に積載

 ヤマセ(偏東風)地帯のこの地域では、陸に向かって風が吹くため、大漁で舳が重くなる帰港時の事を考え、風をよむことが重要だ。 田澤さんは、「風読み人」。一緒に船に乗る、木浪 達義さん、木浪 恭平さんと、漁の仲間は風に敏感だ。

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漁師50年歴の田澤さん


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風読人の田澤さん(中央)

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木浪恭平さんと田澤さん
 帰ってくると直ぐに、鮮魚販売分は、塩氷の入った箱に入れ、加工用は、1t入りのコンテナに水氷詰めで、水産会社に渡す。 写真
帰港する船を追ってきます。
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満載で帰港
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加工用へ
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直ぐに箱詰め
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地元スーパーへ
 鮮度の良いイワシは高級魚に負けず劣らずのうま味を持つ。 美味しいだけではなく、安価で手軽に食べることができ、各種の豊富な栄養を含むことから、自然が生んだ天然の機能性食品、健康食品と呼ばれる。 特にEPA(エイコサペンタエン酸)の含有量は水産物の中で一位、DHA(ドコサヘキサエン酸)も多く含む。
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大羽イワシの刺身
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大羽イワシのピクルス

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大羽イワシのみりん醤油漬け

 今回、平舘沖に来た大羽イワシは、産卵期のため、油分が少なく、ヘルシーなイワシ。焼き魚としては、少しパサつき感があるが、刺身などで食べると、あっさりとして美味しい。ピクルスやオイルサーディーンにはピッタリだ。 魚も、獲れる時期によって、美味しい食べ方がある。(あおうまクッキング参照
 久しぶりに豊かな海を実感した。


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青森県東津軽郡外ヶ浜町字平舘野田才ノ神28-7
電話:0174-25-3222
FAX:0174-25-3223
※平舘沖でとれた大羽イワシの「イワシと若芽の茎のピクルス(300円)」の物産販売のお問い合わせ先

掲載日 2013.6.1


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