トップページ > 知る > 【連載】産地レポート > 2011年8月号:涼味 ジュンサイ…安田 義貞さん(つがる市)

産地レポート 〜 生産者の声 〜

涼味 ジュンサイ…安田 義貞さん(つがる市)

写真

 ゼラチン質に包まれた葉。透明なゼリー状の粘膜の成分はムチン。水溶性食物繊維のため、整腸作用・腸内浄化作用があるという。

写真
綺麗な水でしか育たない

 つるりとしたノドごしは、初夏の 味覚として人気がある。 ジュンサイは、スイレン科の多年草。味はなく、98%が水分。 万葉の時代から食べられていた。 「夏の涼味ジュンサイ」・・・古の宮人は、五感をフルに使い暑い夏に涼を感じた。

 このジュンサイ、昔は日本全国各地の沼で生息していたが、水質悪化に伴い、自生しなくなったという。 水質汚染にめっぽう弱く、農薬や洗剤が沼に流れ込むとすぐに枯れてしまうそうだ。 現在出回っているジュンサイの殆どは、休耕田で栽培されたもの。

 青森県つがる市木造。青森県西北部の日本海側に位置する。 ニッコウキスゲが咲くべんせ湿原が有名である。

写真
ベンセ湿原ニッコウキスゲ
写真
回りには水田が広がる

 安田 義貞さん夫婦と息子さんの奥さんの千帆子さん。 転作田でジュンサイを作り始めて27年が経つ。

 ジュンサイの収穫時期は、6月~8月。 ジュンサイ畑の一面に葉を広げ浮かんでいる葉間に、若芽がある。 食用にするのは、若芽。若芽を摘むと、また後から若芽が出てくるため、8月いっぱいは収穫出来る。

写真
船の前には柵が付いて作業がしやすい
写真
ほぼ1日中船上人

  摘み採り作業は通常、午前8時から11時30分までの午前の部と午後1時から4時ごろまでの午後の部。この間は小舟から降りることはない。 ジュンサイ畑に小舟を浮かべ、指の先に爪のような金具を付け、若芽を採っていく。

写真
爪の先に付いた金具で切っていく
写真
嫁いできてからやり始めた千帆子さん

 ジュンサイ畑には水を入れないと言う。 それまで水田に引いてきていた水路から水を供給しているのかと思ったら、水は一切入れていないと言う。「他の水田からの除草剤が入っていれば困る」からと。 天の恵みの雨のみ。 水位が低くなることもあるそうだが、その頃には雨が降るという。「栽培」と言うよりは、自生に近い。 それでも、お盆頃になると雑草が結構増えるため、草取りに忙しいという。
 ジュンサイは産地ごと、正確には沼により品質が違うというが、木造のジュンサイはゼラチン質が多いという。

 昼近くになって午前の部は終了。「港」という船着き場に3人の定位置の船止めがある。棒を突き立てて仕切っている。 車の書庫入れ同様バックで入れるが、風の強い日など、その場でぐるぐると弧を描き、なかなか上手く入れられないという。

写真
風の強い日はその場でぐるぐると回る
写真

 採ったジュンサイは、地元の加工施設に運ばれ、洗浄・選別・ボイル・包装と製品化される。地元のお母さん方が、ナイフの先をカットした平らな特別なナイフで形を整えていく。

写真
(株)津軽サンスイ加工場
写真
平らなナイフで整形

 船から上がった安田さんに、ジュンサイは何で食べるのが好きですか?と問いかけると、「味噌汁、酢の物、う~ん、鍋も美味しいな。ラーメンに入れてもいいな。」 いくつも出てくる。旬の時期だけの生ジュンサイは、冷蔵庫で10日ほど保存できる。 少しゼラチン質が縮むが、冷凍もできるそうだ。

写真
ジュンサイ酢の物
写真
何に入れても美味しいジュンサイ

 「いつもだったら、ちょうど岩木山が真ん前に見えるんだがなぁ~」 岩木山バックに写真を撮りたかったようだが、残念ながら雲をかぶっていた。

写真


[お問い合せ先]

(株)津軽サンスイ
青森県つがる市木造筒木坂字鳥谷沢16-44
TEL:0173-45-3511


掲載日 2011.8.1


バナーこのサイトはリンクフリーです
お問い合わせ先:青森県農林水産部総合販売戦略課
〒030-8570青森市長島1丁目1番1号  E-mail hanbai@pref.aomori.lg.jp
TEL:017-722-1111(代表:内線3108)/ 017-734-9571(直通)
Copyright 2005-2015 青森県農林水産部総合販売戦略課 All Rights Reserved.