トップページ > 知る > 【連載】産地レポート > 2011年1月号:老舗和菓子店の初春のお菓子「花びら餅」のごぼう生産者…豊川総一さん(十和田市)

産地レポート 〜 生産者の声 〜

老舗和菓子店の初春のお菓子「花びら餅」のごぼう生産者…豊川総一さん(十和田市)

写真

写真

御菱葩の原型

 新年に行われる茶道裏千家の初釜用主菓子、京都の老舗"川端道喜"さんの「はなびら餅」。正式名が御菱葩(おんひしはなびら)という。ごぼう自体の甘味を生かし、柔らかく煮てある。御菱葩(おんひしはなびら)の原型は、川端 道喜さんが御所に納めていたお正月の鏡餅。大きなお餅の上の白餅(丸餅)と紅餅(菱餅)が原型という。

 川端道喜(かわばたどうき)さんといえば、500年以上続く、由緒ある老舗。素材の味を徹底追求していて昔ながらの材料にこだわっている。
 この貴重なお菓子に使われている「ごぼう」の生産者が、十和田市の豊川総一さん。川端道喜さんのお菓子に使われることは、豊川さんにとっても誇りだ。昭和63年頃から出荷し、約25年続いている。

写真
川端道喜さんの先代さんと
写真
豊川総一さん

 御菱葩(おんひしはなびら)の製造に向け、年末はごぼうの出荷に追われる。年末に120kg、年始に60kg送る。
 一般には、ごぼうはひげ根が付いたままで出荷するが、川端道喜さんへは、ひげ根を取って出荷する。1本ずつ機械にかけ、丁寧にひげ根を取り、乾燥しないように土付きのまま、黒いビニールシートで覆い箱詰めする。

写真
ひげ根取りの作業
写真
ひげ根を取ったごぼう
写真
機械の中はループ状になって
ひげ根を引っかけて取る
写真
今が出荷時
写真
川端さんに酒家するごぼう
写真
乾燥しないように出荷

写真

青森県農業賞

 豊川さんは、平成13年青森県農業賞の個別経営部門で大賞を受賞している。その他にも数々の賞状や感謝状が並ぶ。
 米・長芋・ごぼう・豆類・それに牛(繁殖牛・・・子牛の生産を目的とし、成育後競り市に出荷)と多種多様な作物を生産している。 有畜農業を生かして完熟堆肥による土作りを行い、長芋→ごぼう→大豆と輪作し、連作障害(同じ科の作物を続けて植えることにより次第に生育不良と なっていく現象)を回避。今では、稲藁と畜産農家からの堆肥を交換し、環境に優しいリサイクル農業を実践している。

写真
大豆で農林水産大臣賞
写真
豊川さんの度量の結果

 「ごぼうに限らず、良い作物は、土が良くなくてはダメだ」
 そうして健康な土から作った作物に絶対の自信を持つ。 自分で生産したものは100%活用する。自家産のもち米にヒエ・アワ・しそ・かぼちゃ等を加えた自然素材で着色した9種類の干し餅を作り「おいらせ雪もち」の名前で出荷している。
 今冬からは、新しい取り組みとして、「雪室キャベツ」を始める。スキー場のある雲谷に雪室を作り、キャベツを保管し、2月頃から販売するという。

写真
雪の下には春掘りのごぼうがある
写真
冬の畑
写真
作物毎に使う機会が置いてある
写真
雪室キャベツ


写真

十和田の道の駅
写真
豊川さんご夫婦

 豊川さんは「自分で作った物は、出来るだけ高く売る」という信念でやってきた。「高く売る」は、中間マージンを省き、農家の手取りを増やすと言う意味。生産も販売も自分の価値観で行う。農協出荷よりは、直販でという考え。それ故、十和田の道の駅での、農家の産直にも積極的に活動してきた。

 豊川さんは、販売だけではなく、消費者に対し農業への理解にも取り組んでいる。実は豊川さんは、奥さんの敬子さんと共に農業体験を伴う農家民宿もやっている。平成15年から中・高校生の農業体験の受け入れをはじめ、平成17年には宿泊ができるように家を増築、『民宿山親爺』の看板を掲げている。改装した部屋の梁は、前の家のもの。
 12畳の和室に生徒達が泊まる。豊川さんは、けっしてお客さん扱いはしない。普段通りの農作業をやらせるという。そのことが、生産者の立場に立つという強烈で新鮮な体験となるらしい。地域の自然とかかわりながら暮らしている農業・農村のあり方にそうやってふれさせる。

写真
12畳の広間
写真
梁止め
写真
民宿山親爺
写真
写真
餅つきも体験
写真
障子の光が和む

写真
豊川さん

 一見、木訥として、無愛想で、取っつきにくい豊川さんだが、その太い眉の下から笑う目は、なかなかに優しい。

 豊川さんが65才になったら、現在、後継者として一緒に作業する息子さんに経営を引き継ぐと宣言している。その後は、今度は息子さんの下で働くと笑っていた。


[お問い合せ先]

御ちまき司 川端道喜(かわばたどうき)
京都市左京区下鴨南野々神町2-12
電話: 075-781-8117
※ただし、今年度分の「御菱葩(おんひしはなびら)」の予約販売は終了いたしましたので、ご了承ください。御菱葩は、お客様に、ご来店頂きましてお渡ししております。発送は致しておりません。1月中は、一般の方への販売はありませんので、お電話等はお控え下さいますように御願いいたします。

民宿山親父
住所:十和田市大字切田字豊川96
電話:0176−23−9703
※奥さんの敬子さんが、農作業中に手に怪我をされたので、今現在は、民宿はお休みしています。




バナーこのサイトはリンクフリーです
お問い合わせ先:青森県農林水産部総合販売戦略課
〒030-8570青森市長島1丁目1番1号  E-mail hanbai@pref.aomori.lg.jp
TEL:017-722-1111(代表:内線3108)/ 017-734-9571(直通)
Copyright 2005-2015 青森県農林水産部総合販売戦略課 All Rights Reserved.