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消費地レポート

第95回

料理評論家 山本益博 氏

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【山本益博 氏 プロフィール】
1948(昭和23)年 東京生まれ早稲田大学第ニ文学部卒業。卒論「桂文楽の世界」がそのまま出版され、評論家としての仕事をスタート。TV「花王名人劇場」(関西テレビ系列)のプロデューサーを務めた後、料理中心の評論活動に入る。
料理評論(「東京・味のグランプリ」「グルマン」)の傍ら、料理人とのコラボによるイヴェントも数多く企画、1985年、東京・有楽町レストラン「アピシウス」でジョエル・ロブションのディナーを企画プロデュースしたことをきっかけに、レストランの催事、食品の商品開発の仕事に携わるようになる。また、TV「探検レストラン」(テレビ朝日系列)では、小淵沢の駅弁「元気甲斐」の商品開発、荻窪のラーメン屋開業プロジェクトに参加した。
2001年には、フランス政府より、農事功労勲章(メリット・アグリコル)シュヴァリエを受勲。2014年には、農事功労章オフィシエを受勲。
近年は、医療企業との健康長寿食プロジェクトや病院の介護食の料理・食事・サービスに関するアドバイザーも務めている。また、広島県と青森県の食文化向上のためのプロジェクトにも参加している

株式会社 マスヒロジャパン

http://msh.weblogs.jp/masuhiro-japan/



青森の食材と人材

 日本の各地へ出かけた際、東北でも北陸でも九州でも、地元の方が一様に口を揃えてこうおっしゃる。
「うちの県は、海の幸、山の幸が豊富にあって、食材の質も生産量も高いのに、口下手というか、PRが下手でして」と。私はそんな時、いつも、こう思う。
「日本は海に囲まれ、四季があって、北から南まで、どこでも食材は豊かで、ちょっとやそっとのことでは、目立たないだけのことではないですか?」と。
 美味しいものは、食材と人材の二つの「材」があって、はじめて出来上がるもので、食材ばかりを並べたてたところで、それを調理する優れた料理人がいなければ、「美味しさ」は完成半ばではなかろうか?
 青森へ何度も出かける機会をいただいているうちに、ある本で「青森県を90度左へ傾けると、フランスのブルターニュとよく似た地形になる」ということを教えられた。なるほど、その通りで、地形ばかりか、ブルターニュ地方は海の幸はまぐろこそ獲れないものの、魚介は豊富で、りんごやそばは名産地である。

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青森の料理人と生産者を訪ねる

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山本さんと食材について語り合う
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山本さんからアドバイス

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evie佐藤さんと


こういうユニークな視点を持っている生活者がおられるなら、青森の物産は戦略さえ間違わなければ、将来、食材と人材を組み合わせる戦力をどこの県より優れたものができあがるのではなかろうかと思ったものである。
 ここで生活者というのは、生産者に対していう言葉で、私は消費者という言葉が大嫌い。
消費からは「消耗」と「浪費」ばかりが浮かんできて、「活用」や「進化」が感じられないからだ。生活者ネットワークという言葉があるように、生活者は「食材」を活かす能力を持っている人のことである。つまり、食材を生かして調理するのはプロの料理人ばかりでなく、毎日の食事を作り出す家庭の料理番のことも指すのである。
 言ってみれば「地産地消」ではなく「地産地活」。

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アグレアーブル竹川・山本
オワゾ小坂各氏

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プチプヨ
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青森の食材を使って


地元の食材を地元で消費してしまうのではなく、食材を活かして見せる。そこからブランド力が生まれるのは言うまでもない。
 青森に通ううちに、弘前、青森、陸奥、八戸では「食材」も違えば「人材」も違うことを教えられた。青森県人は「名品」の宣伝より、各地にいる「名人」のアッピールが最優先の課題ではなかろうか。




情報掲載:2015年6月15日



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