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消費地レポート

第82回

クリニカルフードプロデューサー 多田 鐸介 氏

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【多田 鐸介(ただ たくすけ)さん プロフィール】

 1968年生東京都出身。18歳で渡仏、ル・コルドン・ブルー・パリで学びミシュラン星付きのレストランで料理に携わる。ル・コルドン・ブルー・パリ東京校開校とともに23歳で帰国し、講師に就任。その後、目黒雅叙園、シャトーレストランタイユバン・ロブション、パークハイアット東京等を経て、ドイツの厨房機器メーカー(ラショナル社)においてフードアドバイザーとして、病院食・介護食の現場にコンサルタントとして深く携わる。2006年以降は、アンチエイジングメニューの開発、病院食、介護食に深く携わるアンチエイジングビジネスのコンサルタントとして全国で活躍。近年は、厨房機器の開発コンサルテーション、無添加無化学調味料の駅弁のプロデュースや病院、老人施設のコンサルタント、真空低温調理法などの新調理法を活用した地域活性プロジェクト、障害者労働支援事業のプロデュースなどを勢力的に行っている。現在、株式会社ユーリーズ 代表取締役 、株式会社 親和シーデリカ フードディレクターの他、顧問等多数。


青森県の美味しさに思うこと!!

 東側に太平洋、西側に日本海という場所に位置し、奥羽山脈、八甲田山、世界自然遺産の白神山地を有する自然豊かな青森県!! 国内でも珍しい、類を見ないほどの100%以上を超える食糧自給率。

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八甲田の樹氷
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世界遺産 白神山地
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風雪厳しい津軽海峡
仏ヶ浦

 三方を海に囲まれ、四季に応じた気候、激しい寒暖の差、海岸のぎりぎりまで切り立っている山並みによって作られる、山間部の土壌成分が海に流れ、魚介類にとって最良の食料源である水性プランクトンを生成している生態系。そして全国屈指の優良なフルーツの産地でもある。

 それらの優れた特産品をどのように生かしていくか?どのように大量消費地、高価格帯消費地域に優れた食の情報を伝えるのかが鍵となる。

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食品加工の講習会にて
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野菜煮加工の例

 そんな中で、今、各地で食の6次産業化がすすめられている。

 六次産業は、農畜産物、水産物の生産だけでなく、食品加工(第二次産業)、流通、販売(第三次産業)にも農業者が主体的かつ総合的に関わることによって、加工賃や流通マージンなどの今まで第二次・第三次産業の事業者が得ていた付加価値を、農業者自身が得ることによって農業を活性化させようというものである。

 その六次産業化、農水産加工品を製造する上でのキーポイントを上げると次のようになる。


1)生鮮食品流通の限界を知る。
→厳しく温度を管理し、早く運んでも、味、香りが薄まり、現地の美味しさシズル感は表すことは出来ない。原産地で、一時加熱、真空包装などにより酵素活性を最小限にとどめ、余計な水分、空気を除去し旨みを深めた新しい調理加工で流通させる方法。
2)①だれに売りたいのか? 
  ②どこで売りたいのか?
  ③いくらで売りたいのか?
  最後に④何を売りたいのか?
→青森の市街地で販売したいのか? 仙台の市街地で販売したいのか? 都心部で売りたいのか?→海外の富裕層の販売をしたいのか? で商品アイテム、価格、販売方法が変わってくることを理解する。
 あくまでも市場性を考えにいれ、一方的で自分本位の商品作り、販売で成功することは難しい。
3) 売り先によって、アイテムを変化させていく。
→消費地、売り先の顧客個性によってアイテムの味付け、量、パッケージデザインを変化させ順応させることが重要。
4) 生産は少量、多品種、ハイクオリティー、若干の高価格が基本!!
→美味しくて、高品質、そして高価格の商品が限定販売が望ましい。
5)保存期間の長い商品より、天然調味料を使用した、無添加の商品が基本
→流通関係には常温保存商品が好まれるが、プレミアム商品を好む消費者にとっては 無添加、付帯する調味料、素材のクオリティーが買い求めるときのポイント
6)限定商品でもかまわない!!大量生産をしない!!大きな工場を作らない!!
→ライン生産ではなく、少量多品種、高品質(アルチザンマニファクチャー)が望ましい。
 生産量を多くしたければ同じ規模の工房をもう一つ増やす方法がベスト!!
7)消費地に出向き、売れている商品を探し、
  「なぜその商品が売れているのか?」を考察することが大切!!
→消費地の売り場に立ち寄ったことのない生産者が非常に多く、顧客の意識、動向を探り、なぜそれらの商品が売れるのか考察することが重要。
8)嘘のない商品を誠実に作ること。
→生産者の良さ、気持ちを最大限に生かし、儲けだけではない、商品作りが大切。

 全国各地、六次産業化を見据えた加工食品開発の調理指導をしてきたが、その際、様々な相談も寄せられる。
 六次産業化の中心は、大半が農家の主婦である。初めから、機器を入れて規模を大きくやろうと考える人もいるが、リスクも考えて、やはり初めから大きくやらないほうが良いと思う。 売れ次第徐々にが何事も鉄則である。

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各地に出向き指導
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講習会の様子
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手順を易しく解説
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試食タイム
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漬け物加工
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ゴボウ入りマドレーヌ


情報掲載:2013年4月15日



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