マーケティング情報


消費地レポート

第72回
株式会社イヌイ
執行役員 山本 幸男 氏

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【山本 幸男(やまもと・ゆきお) さん プロフィール】
 東京都出身。中央大学卒業後、1999年会計検査院へ入庁。租税検査課、外務検査課等を中心に調査官として国内37都道府県、海外9カ国へ出張。2009年野菜スイーツ専門店「パティスリー ポタジエ」を運営する株式会社イヌイ 執行役員に就任、現在に至る。


地域の産品を再構築し、新しいマーケットからノイズを上げる
『SOUTHERN CRACKERS』という名の南部煎餅


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 私ども野菜スイーツ専門店『パティスリー ポタジエ』は、野菜を使用した"身体にやさしいスイーツ"づくりを通じて、野菜の新たな魅力や可能性をたくさんの方々に伝えていきたい、そういう思いで事業に取り組んでいます。また、野菜を3時のおやつや食後のデザートとして消費することが一般的になれば、野菜農家の方々のお役にも立てるのではないか、という思いもあります。

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野菜スイーツ専門店
「パティスリー ポタジエ」
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一番人気の小松菜とトマトのケーキ
「グリーンショートトマト」

 そんな"菓子屋"の私どもが一昨年、青森へ出張した際に、八戸銘菓・南部煎餅について話を伺う機会がありました。 それは、以前は南部煎餅屋が軒を連ね大変賑わっていたが、時が流れ、多数の煎餅屋は経営が苦しくなり廃業していった、というような話でした。

 昔から多くの方々に愛され続けてきたお菓子であるからこそ「銘菓」として君臨しているわけですが、裏返しとして、地元の方にも愛され続けている商品であるがゆえに、価格を上げづらいという悩みもあるのではと感じました。しかし、時代や経済の変化に合わせて価値づくりや価格の見直しをしていくということはとても大切なことです。

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南部煎餅
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せんべい汁用の白煎餅

 そのため、私たちは野菜スイーツ専門店として、或いは洋菓子店として何かできることがあるのではないかと考えました。その結果、コンセプトを「地域農産物の地産外商を起点とした新たな南部煎餅の発信、それも他の都道府県だけでなく海外にも発信していくこと」と設定しました。

 こうして八戸銘菓『南部煎餅』と県内の地域農産品を使い、野菜スイーツ専門店として或いは洋菓子店として培ってきた経験を活かした今までにない南部煎餅づくりが始まりました。

 試行錯誤の繰り返しとなりましたが、南部煎餅に野菜とチョコレートを合わせることには長年煎餅店を営んでこられた「たちばな煎餅店」さんも当初は驚きを隠せなかったようです。

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南部せんべいに5種類の野菜チョコレート
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SOUTHERN CRACKERS

 半年以上の期間をかけて開発された『SOUTHERN CRACKERS』は、地元青森県のほか、現在は東京の「パティスリー ポタジエ」の店舗や百貨店で開催される「パティスリー ポタジエ」の催事でも販売しています。また、昨年はフジテレビが開催していた期間限定サーカス&レストラン「ルナ・レガーロ」においても販売をしておりました。

 このように『SOUTHERN CRACKERS』は、今まで南部煎餅の販売を通じて必ずしもリーチできなかった方々にもその良さを知っていただく場や機会を持つことができます。

 まだまだ挑戦は始まったばかり。青森の皆さまと一緒に地域の産品や食文化を日本全国に、さらには海外へ積極的に紹介していくつもりです。


情報掲載:2011年12月15日



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