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消費地レポート

第53回

日本公認会計士協会東北会青森県会副会長
倉成 美納里 氏

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【倉成 美納里 さん プロフィール】
東京都出身。平成3年公認会計士第二次試験合格。東京の大手監査法人勤務の後、平成4年 早稲田大学大学院商学研究科修士課程修了。平成7年 公認会計士登録。平成9年 夫の実家である八戸市へ移住し、家業である公認会計士・税理士事務所を事業承継、税理士登録。県内初の女性公認会計士。現在、日本公認会計士協会東北会青森県会副会長、年金記録確認青森地方第三者委員会委員長代理 等の公職を務めている。


青い森から青山への届けもの

 早いもので私が青森に嫁いでから13年。東京の南青山で生まれ育った江戸っ子の私にとって、同じ青が付けども「青山(超都会)」と「青森(超田舎?)」は大違い!で、親戚や友人からは会うたびに心配されたものだ。両親も盛岡からの在来線の寂しい山間風景は娘の行先を案じさせたらしい。しかし両親も今はすっかり食通として青森マイスターになった。その理由の一つは、春夏秋冬それぞれに付け届けする青い森の食材にある。

 春は、蕨やぜんまい、せりなどの「山菜」。私たち家族も収穫に出かけるが、蕨はあく抜きして茹でて、かつお節にからし醤油で食べるとほうれん草のおひたしに引けを取らないほど美味しい。採れたての蕨は茹でると濃い緑で、東京の店先に並ぶ茶色の蕨とは全くの別物だという。

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わらび
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ぜんまい
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せり

イメージ 夏は何といっても新鮮な「ウニ」。東京で食していたのはポピュラーといえるムラサキウニだが、青森に住んで馬糞ウニを初めて知った。形は馬糞のようにコロコロまん丸で殻を割ると濃いオレンジ色のウニがギュッと詰まっている。馬糞ウニは、見た目の色に違わず濃厚な味わいで本当に甘く、私同様、南青山の弟の大好物である。

  秋は「松茸」や「本しめじ」。主人や義父は大の山好きで、季節になると毎週山に出かけ、一子相伝の秘密の場所から松茸を採ってくる。松茸はとても香りが良く、土瓶蒸しや松茸ごはんにしても美味しいが、薄く裂いて焼いて食べるのが私のお薦めだ。本しめじは、養殖ものにない形と風味に驚かされるし、塩・バターの味付けでホイル焼きが一番おいしい。自生する本しめじを見ることができるのは、山好き一家に嫁いだ私の特権であろう。

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松茸
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本しめじ
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なめこ

 冬は「りんご」や「真鱈」。りんごは青森の代名詞とでも言えるし、大きな真鱈は見た目グロテスクだが、白子(キク)や白身は鍋にすると上品な味わいだ。
 この他にも「天然ほたて」や「大間のまぐろ」など食材はあふれるばかり。

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青森ほたて
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鱈のじゃっぱ汁
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大間まぐろ

 前置きが長くなったが、青山に送る四季折々の食材は、おすそわけを通して、同居する弟夫婦、近所の伯父達、川崎の妹夫婦、横浜や大阪に住む親戚の口にまで届く。家族や近所付き合いといった人のつながりを経て各地に青森の食材が流通し、そのことは私たち家族の近況報告でもある。都会に住む家族から聞く感想により、つくづく青森の食材の豊富さと優位性に気付かされる。それは、メールや手紙では伝えられないものであり、時には辛口の「外部評価」も喜びとすべきである。都会にある高い技術力も、このような素材の確かさがあって初めて生きてくる。進学、転勤、退職、結婚、出産など私たちは様々な岐路を迎えながら人との出会いによって色々な経験を積んでいくものである。13年前の私もその一人であったが、家族だけでなくそのような人間の交わりに添えられる食材の販売促進については、決して「いざ江戸へ」といった一方通行でない「双方向性」や「対話性」を意識したマーケティング戦略を展開して欲しいものである。


情報掲載:2010年5月15日


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