マーケティング情報


消費地レポート

第50回

日本ベジタブル&フルーツマイスター協会
専務理事 細田 俊二 氏

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【細田 俊二 さん プロフィール】
1965年生まれ。東京都出身。慶應義塾大学商学部卒業後、日商岩井株式会社(現双日株式会社)に入社、穀物部で小麦粉等の内販事業に従事、1994年から1998年にかけてインドネシアに於ける製パン事業立上げの為、PT.Nippon Indosariに出向し、同国最大のベー カリー事業へと育成。帰国後、食料部門の企画開発事業を担当し、オイシックス株式会社(食品のインターネット通信販売事業)〜株式会社ドリームコーポレーション(ベーグル専門店"BAGEL&BAGEL"の直営店運営) 等のインキュベーションを支援。その後、株式会社ファーストリテイリングを経て、日本ベジタブル&フルーツマイスター協会に参画。現在、同協会の専務理事とフードディスカバリー株式会社 代表取締役副社長を兼務。

【日本ベジタブル&フルーツマイスター協会】
世界で唯一の「野菜ソムリエ(ベジタブル&フルーツマイスター)」の育成、認定機関。野菜ソムリエを通じて、野菜や果物のある豊かで彩りのある健康的な食生活を提起し、食文化の発展に寄与することを目的に活動している。現在、卒業生は約3万人にのぼり、マスコミ・講師・食育活動などさまざまな方面で活躍している。


今、なぜ野菜ソムリエか?

イメージ 弊協会は「日常的に食を楽しめる社会」と「農業を次世代に継承できる社会」を作りたいという思いから2001年8月に設立されました。

 初年度14名だった受講者数は年々増加し、2009年11月末時点での累計受講者数は29,413名。47都道府県全てに修了生である「野菜ソムリエ」が誕生し、様々な分野で活躍しています。ここ青森県においても「野菜ソムリエ」の最高峰であるシニアマイスター:1名、マイスター:9名、ジュニアマイスター:170名を誇っています。

 ここに大手広告代理店の(株)博報堂が2009年12月に20歳台から60歳台の女性(合計310名)を対象にした生活者調査の主な結果があります。

野菜ソムリエ認知率
知っている:85.8%(n=7,568)

野菜ソムリエのイメージ
「野菜の専門家・プロフェッショナル」:62.9%

野菜ソムリエの影響度
旬や美味しさがわかり、野菜や果物がきちんと選べるようになる:64.2%
野菜や果物の料理法がわかり、レパートリーが増える:64.2%

野菜ソムリエが関わることによる印象
野菜や果物そのもの、あるいは商品の品質が高い:78.4%
野菜や果物そのもの、あるいは商品の安全性や栄養価が確かである:76.5%

 全国レベルで「野菜ソムリエ」の修了生が増えると共に、「野菜のプロフェッショナル」というイメージが定着し、なぜその認知度と影響度が拡大したのかを考えると幾つかのポイントが浮かび上がってきます。

 第一に「食」を楽しみたいというニーズ。単に胃袋を満たすだけの「食」ではなく、心や頭を満たすための「食」としてのニーズが広がるなか、野菜や果物に対する情報や知識をもっと多く知りたいという生活者の方々が全国に沢山いるという事実。 「食」を楽しむという概念は発展途上国では有り得ないもので、日本の様に消費文化が高度に進化した先進国に限定されたものですが、弊協会が開催している「アカデミックレストラン」というイベントはまさにこのニーズに対応したものです。

 「アカデミックレストラン」では生産者、野菜ソムリエ、レストランのシェフがその日限りの特別メニューを一緒に創りあげ、当日は生産者が食材の提供とともにその特徴を説明し、シェフは調理のコツなどを時には実演付きで披露し、野菜ソムリエから食材の知識を学べることが出来ます。

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青森県の食材をテーマに開催された「アカデミックレストラン」の様子
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好評だった
りんごの食べ比べ
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30種類以上の青森食材を使用して創作された「農園会席」
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参加者の感想

 第二に「口コミ」の重要性。弊協会は基本的に広告活動を行っていませんが、受講生の約8割が友人、知人からの紹介、所謂「口コミ」で来られた方々です。また、修了生の多くの方がブログをされており、これらを通じて「野菜ソムリエ」の活動を知り、興味を持たれた方も多数居られます。

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青森県の食材を使用した料理教室の様子

 また、受講後の活躍の場を広げることや、地域での活動を活発化させることを目的として発足した協会認定の地域コミュニティである「ベジフルコミュニティ」は現在国内48ケ所、海外1ケ所、合計49ケ所あります。この活動も一つの「口コミ」として全国規模での「野菜ソムリエ」の認知度向上に繋がっています。

 ここでのポイントは多額な費用を掛けた広告の効果が薄れ、高度な消費文化を持つ日本では信頼する友人、知人からの「口コミ」が非常に重要になっているという点と生活者の代表である「野菜ソムリエ」が発信する様々な情報が、企業が発信する情報よりも「生活者視点」に基づき、客観性、第三者性の観点から重要視されつつあるという点です。

 今後、青森県の食材をプロモーションする中でも「食を楽しむ」、「口コミ」、「生活者視点」という3つのキーワードが益々重要になると考えています。

 拙文ですが、皆様の何かのヒントになれば幸いです。



情報掲載:2010年2月1日


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